中国・CELACフォーラムが北京宣言採択 グローバルサウス協力は新段階へ
中国とラテンアメリカ・カリブ海諸国の協力枠組みである中国・CELACフォーラムの第4回閣僚会合で、北京宣言が発表されました。グローバルサウスの団結、多国間協力、包摂的な経済グローバル化を掲げる今回の宣言は、2025年の国際情勢の中でどのような意味を持つのでしょうか。
中国・CELACフォーラムと北京宣言とは
中国・CELACフォーラムは、中国とラテンアメリカ・カリブ海諸国から成る地域共同体CELAC ラテンアメリカ・カリブ諸国共同体 との対話と協力のための枠組みです。北京宣言によれば、変化する世界情勢の中で、このフォーラムは両地域の協力を一層深めるための重要なプラットフォームとなっています。
2025年に開かれた第4回閣僚会合で採択された北京宣言は、グローバルサウスを中心とする国々が、どのような価値観と優先課題を共有しようとしているのかを示す文書だといえます。
北京宣言が示した3つの柱
1. グローバルサウスの団結と現代化
北京宣言は、グローバルサウスと呼ばれる新興国や途上国の一体感を強めることを強調しています。宣言は、各国が協力して現代化と持続可能な発展を進めるべきだと呼びかけています。
ここでいう現代化や持続可能な発展とは、単なる経済成長だけでなく、環境への配慮や社会の安定なども含めた、より長期的でバランスのとれた発展を指します。中国と中南米・カリブ海諸国が連携することで、資源、技術、人材を補完し合う関係を築くことが期待されます。
2. 多国間協力と国連憲章・国際法の尊重
北京宣言は、地球規模の課題に対応するための多国間協力の重要性も強調しています。具体的には、国際秩序の基盤として、国連憲章の目的と原則、そして国際法を尊重する姿勢を打ち出しています。
気候変動、パンデミック、経済格差など、一国だけでは対処が難しい問題が増える中で、国連などの国際機関を通じた協力を重視する立場を明確にした形です。中国・CELACフォーラムは、こうした多国間の枠組みを補完し、地域同士の声を束ねる場として位置づけられています。
3. 包摂的で互恵的な経済グローバル化
宣言はまた、包摂的で互いに利益をもたらす経済グローバル化を提唱しています。ここでのキーワードは、包摂と互恵です。
- 包摂的 ある特定の国や地域だけでなく、広く国々や地域社会が恩恵を受けられること
- 互恵的 単なる一方向の支援ではなく、互いの強みを生かし合う関係を築くこと
北京宣言は、経済グローバル化のメリットをより多くの国や地域が共有できるようにするという方向性を示しており、中国とラテンアメリカ・カリブ海諸国の協力強化を、その一つの具体的なルートとして位置づけています。
なぜ今、グローバルサウスの連携が重視されるのか
今回の北京宣言の背景には、世界の力学が変化しつつあるという認識があります。新興国や途上国が世界経済や国際政治の中で存在感を増す一方で、気候危機やエネルギー、食料安全保障など、多くの課題が複雑に絡み合っています。
そうした中で、グローバルサウスの国々が、自らの発展モデルや優先課題について、声を合わせて発信しようとしているのが現在の大きな流れです。中国・CELACフォーラムは、その流れの一部として、中国と中南米・カリブ海諸国の立場や利害を調整し、共有の方向性を確認する場になっています。
北京宣言が強調する団結、多国間主義、包摂的なグローバル化という三つの柱は、こうした時代認識を前提にしたキーワードだといえます。
日本の読者にとってのポイント
日本から見ると、中国と中南米・カリブ海諸国の組み合わせは、日常的なニュースではやや遠く感じられるかもしれません。しかし、北京宣言の内容は、日本を含む多くの国にとっても無関係ではありません。
- 国連憲章や国際法を重視する多国間主義の確認は、日本が参加する国際協調の枠組みにも関わるテーマです。
- 持続可能な発展や包摂的なグローバル化は、気候変動対策やサプライチェーンの安定など、日本企業や生活者にも影響する議題です。
- グローバルサウスの連携が進むことで、国際交渉の場での議題設定や合意形成の力学が変わる可能性があります。
通勤時間やスキマ時間にニュースを追う私たちにとっても、北京宣言は、世界のどこで、どのような価値観が共有されつつあるのかを考えるきっかけになります。今後、中国・CELACフォーラムが具体的なプロジェクトや協力へと発展していくかどうかも、引き続き注目したいポイントです。
Reference(s):
cgtn.com







