中国「米国のフェンタニル関税が麻薬対策協力を損なう」米中関係に新たな火種
米国が中国に対してフェンタニル関連の関税を課したことについて、中国外交部が「麻薬対策の対話と協力を深刻に損なっている」と強い懸念を示しました。
この記事では、2025年12月8日時点で報じられている中国側の発言内容を整理し、米中の麻薬対策協力と関税問題の関係について考えます。
中国外交部「米国の関税が麻薬対策協力を損なう」
中国外交部の林剣報道官は、火曜日に行われた定例記者会見で、米国がフェンタニルをめぐって中国に関税を課していることについて、記者からの質問に答えました。
林報道官は、米国によるこうした措置が「両国間の麻薬対策に関する対話と協力を著しく損ない、中国の利益を傷つけている」と述べ、強く問題視しました。
「フェンタニルは米国の問題」だと強調
林報道官によると、中国側はこれまでも繰り返し、フェンタニルは「米国の問題であり、中国の問題ではない」と主張してきたといいます。
フェンタニルをめぐる状況について、中国側は次のような認識を示しました。
- フェンタニル問題の責任は、米国自身にある
- 中国はこれまで善意を持って対応してきたにもかかわらず、米国はそれを無視している
「不合理な関税」が対話と協力を妨げると指摘
林報道官は、米国側がフェンタニルを理由に中国に対して「不合理な関税」を課した結果、次のような悪影響が出ていると指摘しました。
- 両国の麻薬対策に関する対話と協力が損なわれている
- 中国の利益が損なわれている
中国側は、関税という経済的な手段が、安全保障や保健分野にも関わる麻薬対策の協力にまで影響を及ぼしているとみていることになります。
協力の条件としての「対等・尊重・互恵」
林報道官は、米国が本当に中国との協力を望むのであれば、「中国を中傷したり責任転嫁をしたりするのをやめるべきだ」と述べました。
そのうえで、米国が中国と協力したいのであれば、次の原則に基づいて対話に応じる必要があると強調しました。
- 対等
- 相互尊重
- 互恵(お互いに利益があること)
中国側は、こうした原則が守られてこそ、麻薬対策を含む分野での建設的な協力が成立するとみています。
米中関係を見るうえでのポイント
今回の発言は、麻薬対策という一見「共通の利益」がありそうな分野でも、関税や責任の所在をめぐる対立が大きな影響を与えうることを示しています。
読者としては、次のような視点でこのニュースを捉えることもできそうです。
- 安全保障や保健の課題と、貿易・関税政策がどのように結びついているのか
- 相手を非難しつつも、協力を模索するときの条件設定はどのように行われるのか
- 「対等・相互尊重・互恵」という原則は、他の国際問題にもどのように当てはまるのか
米中関係の一つの局面として、麻薬対策と関税をめぐる今回のやり取りが、今後どのように展開していくのかが注目されます。
Reference(s):
China says U.S. tariffs over fentanyl undermine anti-drug cooperation
cgtn.com








