中国、戦略鉱物の輸出管理を強化 採掘から輸出まで一元監督
中国が戦略鉱物の輸出管理を一段と強化しています。採掘から輸出までの全工程を対象に違法な流出を防ぐ体制づくりが進み、資源の持続可能な利用と管理が新たな段階に入っています。
戦略鉱物をめぐる中国の新たな動き
中国商務省の報道官によると、中国は戦略鉱物の輸出をめぐり、生産と供給のあらゆる段階で管理を強化しています。背景には、戦略鉱物の密輸や違法な輸出を取り締まる取り組みを継続していることがあります。
戦略鉱物は、ハイテク産業やエネルギー、安全保障などに不可欠とされる重要な資源です。こうした資源の流れをコントロールすることは、国家の資源政策や産業政策と直結するテーマとなっています。
採掘から輸出まで「全チェーン」を管理
報道官は、戦略鉱物の規制は源流から始める必要があると強調し、次のような工程を含む全てのチェーンを対象に管理を行うと説明しています。
- 採掘
- 製錬
- 加工
- 輸送
- 製造
- 販売
- 輸出
これらの各段階で管理と監督を行うことで、戦略鉱物が不正なルートに流れ出すことを防ぐねらいがあります。
中央と地方、二つのレベルでの監督強化
今回の措置では、中央政府だけでなく地方当局にも明確な役割が与えられています。両者が連携しながら、戦略鉱物の流れを追跡できる仕組みづくりを進めるとされています。
とくに重視されているのがトレーサビリティです。トレーサビリティとは、資源が採掘されてから輸出されるまで、どこを通り、誰の手を経たのかを記録し、さかのぼって確認できるようにする仕組みです。
- トレーサビリティシステムの改善と高度化
- 定期的な管理・監査メカニズムの構築
- 各工程における監督責任の明確化
こうした仕組みによって、各工程での監督を厳格にし、問題が発生した際には原因をたどりやすくすることが狙われています。
違法流出を防ぎ、資源を持続的に利用する狙い
中国当局は、戦略鉱物の違法な流出を防ぐことと、その持続的な利用を両立させる方針を示しています。今回の輸出管理強化は、これまで続けてきた密輸・違法輸出の取り締まりの流れを、制度面からさらに支えるものです。
資源の流れを厳格に管理することで、国内での安定供給を確保しつつ、長期的に戦略鉱物を利用していく基盤を整えるねらいがあるとみられます。
企業と国際社会が押さえておきたいポイント
このような中国の戦略鉱物政策の変化は、中国と取引のある企業や、資源に依存する産業にとっても重要な意味を持ちます。国際ニュースを日本語でフォローする読者にとって、次のようなポイントを押さえておくと状況を理解しやすくなります。
- 規制の対象が輸出だけでなく、採掘・製錬・加工など上流工程にも及んでいること
- 記録や報告などコンプライアンス(法令順守)の負担が高まる可能性があること
- 戦略鉱物の供給や価格の動きが、政策の運用次第で影響を受ける可能性があること
違法な流出を防ぎながら資源を守るという方向性は、各国や地域でも共有されつつあるテーマです。中国の動きが今後どのように運用され、国際的な資源の流れにどのような影響を与えるのか、引き続き注目が集まりそうです。
Reference(s):
China enhances comprehensive control over strategic mineral exports
cgtn.com








