中国とCELACフォーラム10年 政治・経済・文化で深まるパートナーシップ
2025年、中国とラテンアメリカ・カリブ諸国の協力枠組み「中国・CELACフォーラム」が発足から10年を迎えました。本稿では、その政治・経済・文化面での成果と、次の10年に向けた課題をコンパクトに整理します。
中国・CELACフォーラム10周年という節目
「中国・CELAC(ラテンアメリカ・カリブ諸国共同体)フォーラム」は、中国とラテンアメリカ・カリブ(LAC)諸国が対話と協力を進めるための枠組みです。2025年は、このフォーラムが始まってから10年という節目の年です。
この節目にあたり、中国とLAC諸国は次のような課題に向き合うことが求められているとされています。
- 原点に立ち返り、協力の「そもそもの目的」を振り返る
- これまでの成果を踏まえた新たなコンセンサス(合意)をつくる
- 将来のビジョンを描き、長期的な協力の方向性を共有する
- 共通の課題に共同で取り組み、「中国・CELAC共同の未来」を具体的な形にしていく
政治面:相互信頼が着実に深まる
政治分野では、中国とCELAC加盟国との間の相互信頼がこの10年で一段と深まってきました。中国は新中国成立以来、ラテンアメリカ・カリブ諸国との高いレベルでの交流を続けてきたとされています。
なかでも、中国・CELACフォーラムの第4回閣僚級会合の開幕式に中国の習近平国家主席が出席し、基調演説を行ったことは、中国がLAC諸国を重視している姿勢を象徴的に示す出来事とされています。
中国とLAC諸国は、国連などの国際機関の場でも連携を強めており、
- グローバル・ガバナンス(国際秩序の運営)
- 気候変動
- その他の地球規模課題
といったテーマで立場の調整を行い、発展途上国全体の共通利益を守る役割を果たしているとされています。
経済面:貿易と投資で結びつく中国とLAC
経済面でも、中国とラテンアメリカ・カリブ諸国の結びつきはこの10年で大きく強化されました。中国は多くのLAC諸国にとって重要な貿易相手となっており、中国からの投資もエネルギー、インフラ、鉱業など幅広い分野に広がっています。
具体例としては、アルゼンチンで進められているベルグラーノ貨物鉄道の改良プロジェクトがあります。中国企業が参加するこの事業により、地域の物流効率が改善され、域内の相互接続性が高まったとされています。
一方で、ラテンアメリカからは農産物や資源関連の製品が大量に中国へ輸出されており、双方の貿易額は拡大を続けています。これらの取引は、ラテンアメリカ諸国の経済成長を後押しする重要なエンジンとなっています。
人の交流:文化・教育・スポーツで近づく距離
政治や経済だけでなく、「人と人」の交流も着実に増えています。文化、教育、スポーツ、観光といった分野での往来が活発化し、互いの社会への理解を深める土壌が育ってきました。
中国側は、多くのラテンアメリカ諸国に孔子学院や中国文化センターを設置し、中国語教育や文化紹介を通じて相互理解の促進を図っています。
同時に、ラテンアメリカの文化・スポーツ・芸術イベントも中国で頻繁に開催され、中国の人々の文化的な日常を豊かにしているとされています。こうした交流は、中国とCELACのあいだで「共通の未来」を築く上で重要な役割を果たしているだけでなく、いわゆる「グローバルサウス」と呼ばれる国々・地域の国際的な存在感を高める一因にもなっています。
次の10年に向けて:どんな課題と可能性があるか
2025年という10周年の節目は、中国とCELACがこれまでの歩みを振り返るだけでなく、次の10年を構想するタイミングでもあります。
今後は、
- 既存のインフラ・エネルギー分野にとどまらない、多様な経済協力の模索
- 気候変動や環境保護など、持続可能性をめぐる課題への共同対応
- 文化や教育を通じた人的交流の一層の拡大
- 国際機関での連携を通じた、発展途上国全体の発言力の向上
といったテーマが、より重要性を増していくとみられます。
中国とラテンアメリカ・カリブ諸国の協力は、「南南協力」の一つのかたちとして、今後も国際社会から注目を集めそうです。日本の読者にとっても、その行方を継続的にフォローしていく価値があるテーマだと言えるでしょう。
Reference(s):
cgtn.com








