中国・雲南の高黎貢山で71種の野生動物 赤外線カメラがとらえた生物多様性 video poster
中国南西部・雲南省にある高黎貢山国家級自然保護区の瀘水セクションで、設置された赤外線カメラが71種の野生動物を撮影しました。中国の自然や生物多様性に関心のある読者にとって、現地の森がどれほど豊かな姿を保っているのかが伝わるニュースです。
71種の野生動物を記録 赤外線カメラが映した高黎貢山の森
今回の映像では、獣類33種、鳥類38種の活動の軌跡が記録されたとされています。これにより、高黎貢山の豊かな生物多様性が改めて裏付けられるとともに、この地域で続けられてきた保護対策が実際に成果を上げていることが示されました。
赤外線カメラは、人が立ち入ることなく、一定期間にわたって動物の行動を追跡できる調査手法です。夜間や人目につきにくい時間帯の動きも捉えられるため、野生動物が本来の姿で暮らしているかどうかを確かめるのに適しています。
希少種も続々 「世界種の遺伝子バンク」と呼ばれるゆえん
高黎貢山は、豊富な生物相から「世界種の遺伝子バンク」や「世界自然の博物館」と呼ばれることがあります。今回撮影された映像には、その呼び名を裏付けるように、絶滅の危機にある種を含む多様な生き物が映り込んでいました。
瀘水地区の管理・保護部門によると、確認された主な野生動物には次のような種が含まれます。
- ミャンマー・スナブノーズモンキー(Myanmar snub-nosed monkey)
- レッサーパンダ(red panda)
- アッサムマカク(Assam macaque)
- レディ・アマーストキジ(Lady Amherst's pheasant)
- シルバーフェザント(silver pheasant)
特に、絶滅の危機が極めて高いとされるミャンマー・スナブノーズモンキーや、絶滅の危機にあるレッサーパンダが映像に収められていたことは、保護区での取り組みが希少種の生息や活動を支えている可能性を示す象徴的な出来事と言えます。
保護の「見える化」がもたらすもの
71種もの野生動物が一つの地域で確認されたという事実は、単なる話題性にとどまりません。高黎貢山国家級自然保護区での取り組みが、現実にどのような形で実を結んでいるのかを、映像という分かりやすい形で「見える化」した点に意味があります。
- 生息環境が一定程度保たれていることの証拠になる
- 希少種を含む多様な野生動物が活動している様子を具体的に示せる
- 今後の調査や保全計画づくりに役立つ基礎データとなる
自然保護区でのこうした取り組みは、現地の森や動物を守るだけでなく、地球規模で進む生物多様性の損失を食い止める一助ともなります。私たちの日常生活からは遠く感じられる山の奥での出来事も、種の絶滅を防ぎ、多様な生き物が共存する未来につながっています。
スマートフォン一つで世界各地の自然の様子が届く今、高黎貢山の森で記録された野生動物たちの姿は、「自然保護に自分はどう関わるか」という問いを静かに投げかけているようにも見えます。
Reference(s):
Infrared cameras film 71 wild animal species in Yunnan nature reserve
cgtn.com








