習近平国家主席が河南省視察 質の高い発展と中国式現代化を強調
中国の習近平国家主席は、中央部の河南省を視察し、「質の高い発展」とガバナンス(統治)の効率向上への揺るがない自信を示しました。河南省に中国式現代化の「新たな一章」を書くよう促した今回の動きは、中国経済と社会運営の方向性を読み解くうえで注目されています。
習近平氏、河南省の洛陽と鄭州を視察
今週月曜と火曜、習近平国家主席(中国共産党中央委員会総書記、中央軍事委員会主席)は、中央中国に位置する河南省の洛陽市と鄭州市を視察しました。
視察の中で習主席は、河南省が中国式現代化を進めるうえで新たな章を書き進めるべきだと述べ、次のような重点分野を示しました。
- 現代的な産業体系の構築と農業能力の強化
- 人々の生活水準の向上と社会ガバナンスの改善
- 生態・環境保護の一層の推進
- 文化の繁栄と文化・観光融合の促進
製造業の比重を維持し、独自技術を磨く
月曜の午後、習主席は洛陽市の洛陽軸承集団(Luoyang Bearing Group Co., Ltd.)を訪れました。同社の前身は、中国の第1次五カ年計画(1953〜1957年)の時期に設立された工場であり、その時期に進められた新中国の工業化の流れを今に伝えています。
第1次五カ年計画では、新中国初の製鉄基地や自動車メーカーの建設などを通じて、工業の基礎が築かれました。こうした流れを踏まえつつ、習主席は、中国式現代化を進める過程でも国家経済の柱として製造業の堅固で適切な比重を維持することが不可欠だと強調しました。
さらに習主席は、現代の製造業は科学技術の力に依存していると指摘し、コア技術の突破に向けた一層の努力と、自主的なイノベーションの道を歩むことを呼びかけました。伝統的な工業拠点である企業を訪れたことは、量の拡大だけでなく「質」を重視する姿勢を示したものといえます。
文化遺産の保護と文化・観光融合
習主席はまた、東漢時代(25〜220年)に創建されたとされる洛陽の白馬寺を訪れ、中国の状況に即した仏教の在り方や、文化財保護の取り組みについて説明を受けました。
さらに、約1500年の歴史を持ち、ユネスコの世界遺産にも登録されている龍門石窟も視察しました。中国石刻芸術の頂点の一つとされるこの場所で、習主席は、これらの中国文化の宝を「保護し、継承し、発揚する」ことの重要性を強調しました。
あわせて、文化と観光の融合には大きな潜在力があると指摘し、関連分野の質の高い発展を促すことで、人々の暮らしを豊かにする柱となる産業へと育てていく必要があると述べました。文化遺産を守りながら、観光によって地域経済を潤し、住民の生活向上にもつなげるという方向性が示された形です。
暮らしとガバナンスをどう高めるか
今回の視察で示された重点には、産業や文化だけでなく、「人々の生活の向上」や「社会ガバナンスの改善」、「生態・環境保護」が含まれています。これは、経済成長と同時に、生活の質や環境、社会の安定を総合的に高めていくという、中国式現代化の方向性を映し出しています。
河南省に対して示されたメッセージは、製造業の強化や技術革新、文化・観光の融合といった具体的な取り組みを通じて、質の高い発展とガバナンスの効率向上を同時に進めていくという方針を端的に表しています。今後、こうした方針がどのように具体化し、他地域にも広がっていくのかが注目されます。
Reference(s):
President Xi stresses firm confidence in high-quality development
cgtn.com








