中国・アフガニスタン・パキスタン外相会合 テロ対策と経済協力を強化 video poster
中国、アフガニスタン、パキスタンの3カ国が北京で外相会合を開き、テロ対策や経済協力を含む7つの分野で協力を深め、地域の安定を図る方針を確認しました。アフガニスタン情勢や地域安全保障に関心を持つ日本の読者にとっても、今後の動きを押さえておきたい国際ニュースです。
北京で3カ国外相が非公式会合 参加メンバーは
今回の会合は、中国共産党中央政治局委員であり、外交部長(外相)の王毅氏が議長を務める形で、北京で非公式に開催されました。
出席したのは次の3人です。
- 中国:王毅 外交部長(中国共産党中央政治局委員)
- パキスタン:モハンマド・イシャク・ダル副首相兼外相
- アフガニスタン:アミル・カーン・ムタキ暫定外相
3カ国外相は、三者協力の枠組みの潜在力をさらに引き出し、互恵的な協力を進める方法について、友好的かつ踏み込んだ意見交換を行ったとされています。
7つの合意ポイント 政治信頼からテロ対策まで
王毅外相は、会合の成果を7つのポイントに整理しました。内容は政治、経済、安全保障を広くカバーするものです。
- 政治的信頼の強化と善隣友好
3カ国は政治的な相互信頼を高め、善隣友好を守る方針を確認しました。中国は、アフガニスタンとパキスタンが自国の国情に合った発展の道を追求し、主権や安全、国家の尊厳を守ることを支持するとしています。 - 三者外相対話メカニズムの活用
中国・アフガニスタン・パキスタン外相対話の枠組みを活用し、その第6回会合をできるだけ早期にカブールで開催するよう努力することが提案されました。継続的な対話の場を維持する狙いがあります。 - 外交関係の格上げと交流の拡大
アフガニスタンとパキスタンは、外交関係を引き上げる意思を明確に示し、大使の早期相互派遣に原則合意したとされています。中国は、この動きを歓迎し、両国関係の改善を後押ししていく方針です。 - 一帯一路と経済回廊の拡大
中国が提唱する広域経済圏構想「一帯一路」の協力をさらに深め、中国とパキスタンを結ぶ経済回廊(中国パキスタン経済回廊)をアフガニスタンまで延長することを目指すとされました。あわせて、地域全体の交通・物流ネットワークの強化も打ち出されています。 - 実務協力とアフガニスタン復興支援
貿易やインフラなど実務的な分野で協力を広げ、協力の水準を一段と引き上げることが確認されました。中国とパキスタンは、アフガニスタンの復興と発展を支持し、貿易拡大や人材育成などを通じて、同国の自立的な発展能力の向上を支援する姿勢です。 - テロ対策と治安協力の強化
3カ国はあらゆる形態のテロに反対し、法執行や治安分野での協力を進める方針を示しました。各国が懸念するテロ勢力に共同で対処するとともに、地域諸国の内政に対する外部からの干渉に警戒を維持することが強調されています。 - 地域の平和と安定の維持
最後に、3カ国は地域の平和と安定を守り、各国の発展と振興にとって良好な外部環境を整えることに取り組むとしました。治安と経済の両面で「安定の土台」をつくる狙いがうかがえます。
なぜ3カ国協力が重要なのか
中国、アフガニスタン、パキスタンは地理的に隣接し、安全保障や経済の面で相互依存が大きい地域に位置しています。そのため、一国だけでは対応しきれない課題に、三者協力で向き合う必要性が高まっています。
- テロ対策や越境犯罪への共同対応
- 交通インフラや貿易の連結性向上
- アフガニスタン経済の立て直しと周辺国への波及効果
今回の会合で、テロ対策と経済協力という「安全」と「発展」の両軸を同時に進める姿勢が示されたことは、地域の長期的な安定を考えるうえで重要なポイントと言えます。
日本の読者にとっての意味合い
アジア西部の動きは、一見すると日本から遠い話に感じられるかもしれません。しかし、地域の安定は、エネルギー供給や物流ルート、テロのリスクといったテーマを通じて、日本の安全保障や経済ともつながっています。
今回のように、近隣の複数の国が協力枠組みをつくり、対話と実務協力を重ねていくアプローチは、今後の国際政治でますます重要になると見られます。3カ国が掲げた7つの合意が、実際のプロジェクトや治安の安定という形でどこまで具体化していくのかが、今後の見どころです。
日本にいる私たちにとっても、「どのような枠組みが地域の安定を支え得るのか」という視点から、この三者協力の行方を丁寧に追っていくことが求められます。
Reference(s):
China, Afghanistan, Pakistan vow advanced cooperation, stability
cgtn.com








