上海協力機構SCOメディア協力フォーラム2025 ウルムチで見えた地域ニュースの新潮流
中国・新疆ウイグル自治区のウルムチで今年開かれた「2025 Media Cooperation Forum of SCO Countries(上海協力機構<SCO>加盟国メディア協力フォーラム)」には、国際ニュースの未来をめぐる多様な議論が集まりました。本記事では、そのポイントを日本語で分かりやすく整理します。
ウルムチに集結した「SCOメディア協力フォーラム2025」とは
2025年、中国・新疆ウイグル自治区ウルムチで「2025 Media Cooperation Forum of SCO Countries(上海協力機構<SCO>加盟国メディア協力フォーラム)」が開かれました。会場には、SCO加盟国やオブザーバー国、対話パートナーなど26の国と地域から、メディア、大学・研究機関、企業の代表あわせて300人以上が参加しました。
国境をまたぐニュースの流れが加速するなか、地域のプレーヤーが一堂に会し、どのように協力し、何を伝えていくのかを話し合った点で、国際ニュースの現場にとっても注目すべき動きといえます。
越境メディア協力と「地域の声」を可視化する世論調査
今回のフォーラムでは、まず国境を越えたメディア協力をどう具体化するかが大きなテーマとなりました。会場では、地域での協力に対する見方をまとめた世論調査の結果が公表され、各国・各地域の人々がどのような期待や不安を抱いているのかが共有されました。
この調査は、政策レベルの議論だけでなく、現地の人々の感覚を踏まえた報道や企画づくりを進めるための基礎資料として活用されることが想定されています。
デジタルプラットフォームで物語を伝える試み
フォーラムの参加者らは、SNSや動画配信などのデジタルプラットフォームを積極的に活用し、それぞれの国と地域のストーリーを伝えていく新たな取り組みも打ち出しました。
具体的には、
- 共同制作のオンライン企画やシリーズ記事
- 複数言語でのコンテンツ配信
- 読者・視聴者との対話を重視したインタラクティブな発信
といったアイデアが共有され、国境を越えた共通の話題をどのように作り出すかが議論されました。
若者文化交流で「草の根」のつながりを強化
メディア関係者だけでなく、若い世代を巻き込む仕組みとして、若者の文化交流プログラムも始動しました。音楽や映画、日常生活に根ざしたストーリーを通じて、互いの社会を知ることを目指す取り組みです。
こうした草の根の交流は、国際ニュースや外交では見えにくい日常の姿を共有し、長期的な信頼の土台を作ることにつながると期待されています。
事実に基づくバランスの取れた報道をどう実現するか
議論のなかで繰り返し強調されたのが、事実に基づき、バランスの取れた報道を共有の原則とする姿勢でした。参加者は、先入観や対立構図だけに頼らないニュースづくりの重要性を指摘しました。
とくに、
- インフラ整備や連結性向上に向けたプロジェクト
- 技術協力やイノベーションに関するパートナーシップ
といった、生活や経済に直接かかわる具体的な成果に光を当てる報道を増やしていくことが、相互理解と地域の安定に役立つとの認識で一致しました。
2001年の設立から続く「進化する協力」の現在地
スピーカーたちは、上海協力機構が2001年の設立以来、時代の変化に合わせて協力の形を変えてきたことにも言及しました。今回のメディア協力フォーラムは、その一環として、急速に変化するグローバルな情報環境にどう対応するかを模索する場となりました。
ニュースの受け手として私たちも、どのような視点で国際ニュースを読み解き、どの地域の声に耳を傾けるのかが問われています。ウルムチでの議論は、アジアを含む広い地域での情報発信と受信のあり方を考えるうえで、一つのヒントを与えてくれます。
Reference(s):
cgtn.com








