中国・深圳の文化産業博覧会で初のAI展示エリア video poster
中国・深圳で開かれている第21回中国(深圳)国際文化産業博覧交易会で、初の「AI展示エリア」が登場しました。文化とテクノロジーの接点を象徴する試みとして注目されています。
中国(深圳)国際文化産業博覧交易会とは
中国(深圳)国際文化産業博覧交易会は、2004年に始まった中国の代表的な文化産業イベントです。2025年に第21回を迎え、中国南部の経済都市・深圳で5日間の日程で開催されています。
今回の会場は、8つの展示ホールに加え、3つの総合スペースと5つの専門エリアで構成され、文化産業全体を俯瞰できる規模となっています。
初のAI展示エリア 22社が最新技術を披露
今回初めて設けられたAI展示エリアには、地元のテック企業22社が出展し、次のような製品やサービスを紹介しています。
- 人と対話したり案内を担ったりするロボット
- 空撮や演出に使えるドローン
- デジタル情報を重ねて表示できるスマートグラス
- 音声アシスタント機能を備えたスマートイヤホン
来場者は、これらの機器を実際に操作したり体験したりすることができ、AI技術が今後どのように日常生活や文化コンテンツと結びついていくのかを、直感的にイメージできるつくりになっています。
文化産業の「見本市」としての役割
会場には、12万点を超える文化関連の製品が展示されているほか、文化産業に関連する投資・資金調達プロジェクトが4,000件以上紹介・取引されています。
参加主体も多様で、政府代表団や文化機関、企業など6,280の団体がオンライン・オフラインで参加しており、前回より265増加しました。このうち3,300の出展者が現地でブースを構えています。
「国際文化貿易」「文化観光」「アート・デザイン」「映画・ゲーム」「無形文化遺産」といった専門ホールも設置されており、文化ビジネスの現場で何が起きているのかを一度に確認できる場になっています。
海外からも過去最多の参加者
今年の博覧会には、海外からの参加も過去最多となっています。65の国と地域から305の海外出展者がオンラインとオフラインで参加しているほか、110の国と地域から3万5,000人以上の専門来場者が見込まれています。
文化産業を通じた国際的なネットワークづくりやビジネス交流の場としての性格が、年々強まっていることがうかがえます。
なぜAIと文化の組み合わせが重要なのか
AI展示エリアの新設は、文化産業の現場でも人工知能技術の活用が本格的なテーマになりつつあることを示しています。
- クリエイターの制作支援(企画立案、編集、翻訳など)
- 来場者や視聴者の体験のパーソナライズ
- 文化コンテンツの多言語展開やアーカイブ化
- ロボットやドローンを使った新しい演出やパフォーマンス
こうした分野で、AIは「置き換え」ではなく「拡張」の役割を担う可能性があります。文化に関心のある読者にとっても、テクノロジー側の動きを押さえておくことは、今後の仕事や学びを考えるうえで重要になりそうです。
日本の読者にとってのポイント
日本からみると、この博覧会は次のような点で参考になります。
- 文化産業とデジタル技術を一体で捉える大規模なプラットフォームづくり
- 展示と同時に、投資・資金調達の場を組み合わせていること
- 海外の出展者や専門来場者を積極的に呼び込み、「文化の国際展開」の実験場として機能していること
AIと文化の交差点で何が起きているのかを知ることは、日本のクリエイターや企業にとっても、今後の協業や市場開拓を考えるヒントになり得ます。
中国・深圳の文化産業博覧会で始まったAI展示エリアは、文化とテクノロジーをどう結びつけるのかという問いに、ひとつの具体的な答えを提示しようとしています。今後の文化イベントや国際展示会にどのような形で波及していくのか、継続的に注目していきたいところです。
Reference(s):
AI exhibition area debuts at China's cultural industries fair
cgtn.com








