深圳ICIFで存在感増す中国ゲーム企業 テンセントが牽引する海外展開
深圳で開かれた第21回中国国際文化産業博覧交易会(ICIF)で、中国のゲーム企業が海外市場での存在感を強めていることが改めて示されました。とくにテンセントの国際ゲーム事業は、売上データからも伸びが鮮明になっており、国際ニュースとしても注目すべき動きです。
深圳ICIF、ゲーム産業の「海外ショーケース」に
中国南部・広東省深圳市で開催された第21回ICIFは、文化産業全体を扱う大型展示会ですが、今回とくに目立ったのが中国のゲーム産業です。会場では、国内で人気を集めるゲームの知的財産(IP)と、その海外展開戦略が前面に押し出されました。
主催者側は、ゲームを通じた文化の融合力や国際的な発信力を強調しており、中国発のコンテンツをどのように世界市場に届けていくかが大きなテーマとなりました。
テンセントのLevel InfiniteとArena of Valor
なかでも存在感を放ったのが、テンセントの国際ゲームブランドであるLevel Infiniteです。ブランドを代表するタイトルArena of Valorの専用展示ゾーンが設けられ、来場者の関心を集めました。
Arena of Valorは、2024年に海外向けにリリースされたタイトルで、配信開始から最初の1カ月で5,000万ダウンロードを突破しました。現在では、14の言語版を展開し、220以上の国と地域で運営されています。
- 2024年に海外リリース
- 初月ダウンロード数は5,000万件超
- 220以上の国と地域でサービス提供
- 対応言語は14言語
この数字からは、単に一つの人気ゲームというだけでなく、中国発のゲームIPがグローバル市場で一定のブランド力を持ち始めている様子がうかがえます。
数字が示す国際ゲーム事業の存在感
テンセントの決算によると、同社の国際ゲーム事業は2024年通期で約580億人民元(約80億ドル)の売上を計上し、前年から9%成長しました。2025年1〜3月期(第1四半期)だけを見ても、売上は約166億人民元と前年同期比23%増となっており、成長のペースが加速していることが分かります。
国内市場が成熟するなかで、海外事業が明確な成長エンジンとして位置づけられつつあると言えそうです。深圳のICIFで国際戦略を前面に押し出したのも、こうした構図を反映した動きと見ることができます。
成長を支えるローカライズと技術
今回の展示や業績から浮かび上がるキーワードは、ローカライズ(現地化)、市場インサイト(市場理解)、そして先端技術です。テンセントは、各地域ごとのプレーヤーの好みや文化的背景を分析し、その結果をゲーム内イベントや運営体制に反映させているとされています。
また、クラウド技術やオンライン配信の仕組みを活用することで、世界各地で安定したサービスを提供しつつ、アップデートやイベントを同時展開できる体制を整えていることも、グローバル展開の重要な要素です。
日本やアジアの読者にとっての意味
中国のゲーム企業が国際展示会を舞台に海外展開を強く打ち出す動きは、日本やアジアのゲーム市場にも少なからず影響を与えます。人気タイトルが同じスマートフォンの画面上で競い合うなかで、プレーヤーにとっては選択肢の拡大であり、企業にとっては競争と協力の両方の可能性が広がるからです。
深圳ICIFで示されたのは、「中国発のゲームが世界でどう戦うか」という具体的な戦略でした。今後、どのような新作やコラボレーションが生まれ、各地域でどのようにローカライズされていくのか。国際ニュースとしてだけでなく、日々ゲームを楽しむプレーヤーにとっても、注目しておきたい流れと言えます。
Reference(s):
Chinese gaming firms shine for overseas growth at Shenzhen fair
cgtn.com








