タクラマカンラリー第4ステージ:砂塵の中で生まれた新首位争い video poster
中国北西部・新疆ウイグル自治区で開催中のタクラマカンラリーで、第4スペシャルステージ(SS4)が砂塵に包まれる中で行われました。視界不良とナビゲーションの難しさが選手たちを苦しめる一方、バイクと四輪それぞれで新たなステージウィナーが生まれ、今大会の行方に静かな変化が見え始めています。
砂塵が支配した第4ステージの舞台
土曜日に実施された第4ステージの舞台となったのは、中国北西部・新疆ウイグル自治区に広がる乾いた河床でした。全長246キロメートルのコースは、高速で走り抜ける区間でありながら、深くえぐれた路面や突然現れる落ち込みが点在する危険なレイアウトだったとされています。
乾いた地形のうえをマシンが駆け抜けるたびに砂塵が立ち上り、コース全体はまさに砂の雲に覆われた状態に。こうした条件では、スピードだけでなく、ルートを正確にトレースするナビゲーション能力が勝敗を分けます。
バイク部門:道を見失う中で光ったゲラズニンカス
バイク(モーターサイクル)部門では、このナビゲーションの難しさがそのまま結果に反映されました。複数のライダーが進路を見失い、レース上で重要な通過ポイントとなるウェイポイントを見つけられずに苦戦しました。
そんな混乱のステージを制したのは、ホト・ファクトリー・レーシング・チームに所属するリトアニア出身のライダー、アルーナス・ゲラズニンカス選手です。タイムは3時間1分50秒。砂塵とトラップだらけのコースの中で、速さと正確さを両立させた走りが際立ちました。
視界が限られる状況では、目の前の轍や他車の砂煙に惑わされやすくなります。その中でゲラズニンカス選手は、大きく迷うことなくペースを維持し、経験と冷静さを生かしたステージ運びを見せたと言えそうです。
四輪部門:朱広海・陳慶凱組が王者ハン・ウェイ組を抑える
自動車部門では、ドゥオナイ・ショックアブソーバー・チームの朱広海選手とナビゲーターの陳慶凱選手のコンビが、2時間15分58秒という最速タイムで第4ステージを制しました。
彼らが上回ったのは、タクラマカンラリーで4度の総合優勝を誇るディフェンディングチャンピオン、ハン・ウェイ選手とコ・ドライバーの馬麗選手のコンビです。ハン組は2時間18分39秒でゴールしながらも、わずかな差でこのステージでは2位に甘んじる結果となりました。
第4ステージの主な結果(抜粋)
- バイク部門:アルーナス・ゲラズニンカス(ホト・ファクトリー・レーシング・チーム)=3時間1分50秒でステージ1位
- 四輪部門:朱広海/陳慶凱組(ドゥオナイ・ショックアブソーバー・チーム)=2時間15分58秒でステージ1位
- 四輪部門:ハン・ウェイ/馬麗組(4度の総合優勝経験を持つディフェンディングチャンピオン)は2時間18分39秒
トップ同士のタイム差は決して大きくありませんが、砂塵とトラップに満ちた1日で、ランキング争いに小さくない心理的な揺さぶりを与えたと見ることもできます。
日曜日は今大会初の休息日、月曜日にSS5がデビュー
この第4ステージの翌日となる日曜日は、今大会で初めてのレストデー(休息日)でした。長距離のステージが続くラリーレイドでは、マシンの整備だけでなく、ドライバーやライダーの体力と集中力を回復させる貴重な1日です。
月曜日には、第5スペシャルステージ(SS5)が行われる予定です。距離は282キロメートルと発表されており、スピードと持久力の両方が試される1日になりそうです。
このSS5は、昨年(2024年)に極端な悪天候のため中止となっていた区間で、今年ようやく「デビュー」を迎えます。長らく待たれていたステージだけに、ルートの難易度や天候の影響によって、総合順位が大きく動く可能性もあります。
国際ニュースとしての視点:自然と技術、人とコースのせめぎ合い
タクラマカンラリーは、中国の新疆ウイグル自治区という広大な大地を舞台に、マシンと人間の限界に挑む国際的なモータースポーツ・イベントです。今回の第4ステージのように、砂塵が視界を奪う環境でのレースは、ただのスピード競争ではなく、自然とどう向き合うかという問いも突きつけます。
また、昨年は極端な悪天候で中止され、今年あらためて実施されるSS5の存在は、過酷な自然条件に合わせて大会側がルートや運営を調整していることも示しています。気候や環境の変化がスポーツの現場にも直接影響を与えるという点で、このニュースはモータースポーツファンだけでなく、国際ニュースに関心のある読者にとっても考える材料を提供してくれます。
日本語で読める国際ニュースとして、こうした現場の一つひとつを追いかけていくことは、遠く離れた地域で起きている挑戦や工夫を、自分ごととしてイメージするきっかけにもなりそうです。
Reference(s):
Competitors battle dust clouds at Stage 4 in Taklimakan Rally
cgtn.com








