中国、米国に留学生の権利保護を要請 ビザ停止報道に懸念
米国が全世界の在外公館に対し、外国人留学生へのビザ発給を停止するよう指示したとの質問が出るなか、中国外務省が米側に対し、国際学生の権利保護と教育交流の継続を求めました。この国際ニュースは、今後の留学計画や学術交流に影響しうる動きとして注目されています。
中国が米国に求めたこと
中国外務省の毛寧(マオ・ニン)報道官は、水曜日に北京で行われた定例記者会見で発言しました。毛報道官は、米国に対し、中国からの学生を含むすべての国際学生の合法的かつ正当な権利と利益を、誠実に守るよう求めました。
会見では、米国が全世界の大使館・総領事館に対し、外国人留学生へのビザを一切発給しないよう指示したとされる件について質問が出されました。毛報道官の発言は、この質問に答える形で示されたものです。
問題となっている米国のビザ方針
今回焦点となっているのは、米国が自国の大使館や総領事館に対し、外国人留学生へのビザ発給を停止するよう指示した、という点です。もしこの方針が広く適用されれば、中国からの学生はもちろん、世界中の学生が米国の大学や教育機関への渡航に支障をきたす可能性があります。
留学生ビザは、海外の大学で学ぶうえでの入口となる制度です。発給が止まれば、すでに合格している学生の渡航が遅れたり、これから留学を検討する人の選択肢が狭まったりすることが考えられます。
中国側のスタンス:教育協力は「妨げられるべきでない」
毛報道官は会見で、中国は一貫して、正常な教育協力や学術交流は妨げられるべきではないと考えている、と強調しました。政治や安全保障など、さまざまな課題が国際社会で議論される中でも、人と人との学びや交流の場は守られるべきだ、という立場です。
留学・学術交流が果たしてきた役割
留学生や研究者の往来は、単に個人のキャリア形成だけでなく、国と国との理解を深める役割も担ってきました。異なる社会で暮らし、学び、議論する経験は、偏ったイメージを和らげ、共同で課題に向き合う土台をつくります。
特に中国と米国のように、経済やテクノロジー、気候変動などの分野で大きな影響力を持つ国同士では、教育・研究の交流が将来の協力につながることも少なくありません。その意味で、ビザ政策は両国関係の「温度」を映す指標にもなりえます。
もしビザ停止が広がれば何が起きるか
今回取り沙汰されているようなビザ発給停止が、もし広範囲で続いた場合、影響を受けるのは政府だけではありません。最前線に立たされるのは、進学や研究のために海外を目指す学生や、国際的な研究ネットワークを構築してきた大学・研究機関です。
国際学生・大学への影響
- 留学・進学計画の変更や延期
- 共同研究や国際プロジェクトの停滞
- キャンパスの多様性の低下による学びの幅の縮小
- 奨学金や研究予算の再配分が必要になる可能性
こうした変化は、すぐに数字で見える形だけでなく、学生のやる気や、大学の国際戦略にもじわじわと影響を与える可能性があります。
米中関係と人の往来の意味
中国と米国の関係は、経済や安全保障だけでなく、人の往来のあり方にも大きく表れます。学生や研究者の交流が制限されれば、相手社会について直接学ぶ機会が減り、相互理解が深まりにくくなるおそれもあります。
一方で、各国が自国の安全や社会の安定を考慮して政策を決めることも事実です。その中で、国際学生の権利をどのように守り、学術交流のチャンネルを維持していくかが、これからの重要な課題となります。
読者が押さえておきたいポイント
- 米国が全世界の大使館・総領事館に外国人留学生へのビザ発給停止を指示したことについて、記者会見で質問が出ていること
- 中国外務省の毛寧報道官が、中国からの学生を含むすべての国際学生の合法的かつ正当な権利と利益を守るよう、米国に求めたこと
- 中国側は、正常な教育協力や学術交流は、政治的な対立などによって過度に妨げられるべきではないと強調していること
- 2025年12月現在、この動きは今後の留学計画や大学の国際戦略にも影響しうるテーマであり、学生や教育関係者にとって注視すべき問題であること
政策の方向性を決めるのは各国の政府ですが、その影響をもっとも直接的に受けるのは学生や研究者といった個人です。国境を越える学びの機会をどのように守っていくのか——この国際ニュースは、その問いを静かに投げかけています。
Reference(s):
cgtn.com








