中国の王毅外相、気候変動での団結呼びかけ 太平洋島しょ国と協力強化へ
気候変動をめぐる国際ニュースで、中国の王毅(おう・ぎ)国務委員兼外相が、水曜日に中国福建省アモイ市で開かれた第3回中国・太平洋島しょ国外相会合後の記者会見で、世界の人々が力を合わせて地球温暖化に立ち向かうべきだと呼びかけました。
「気候変動は世界が協力すべき課題」
王毅外相は、中国共産党中央政治局委員も務めており、会見で「世界中の人々が協力して気候変動に対応する必要がある」と強調しました。中国語圏だけでなく、太平洋島しょ国をはじめとする多くの国や地域を念頭に、気候危機を前にした「団結」の重要性を訴えた形です。
パリ協定離脱に「深い遺憾」 それでも揺るがない中国のコミットメント
会見では、地球温暖化対策の国際的な枠組みであるパリ協定から、特定の主要国が離脱したことについて「深い遺憾」を表明しました。そのうえで、たとえ国際情勢が変化しても、中国が気候変動ガバナンス(国際的なルール作りや協力の枠組み)を支える姿勢は変わらないと述べました。
王毅外相は、
- パリ協定への支持を改めて示し、国際的な合意を守る重要性を強調
- 状況が変わっても、中国の気候変動対策へのコミットメントは揺らがないと説明
- 気候変動をめぐる「南南協力」(途上国同士の協力)にも引き続き積極的に関与する方針を表明
といった点を挙げ、長期的な視点から地球温暖化対策に関わっていく考えを示しました。
太平洋島しょ国と「小さく美しい」100のプロジェクト
王毅外相は、中国が長年にわたり太平洋島しょ国の気候変動対策を支援してきたことに触れました。そのうえで、これらの国々が気候変動に対応する能力を高めるための協力をさらに進めると述べ、気候変動対策の協力を深める新たなイニシアチブ(構想)を発表する方針を明らかにしました。
具体的には、今後3年間で太平洋島しょ国向けに、気候変動に対応するための「小さく美しい」プロジェクトを100件実施すると表明しました。規模は大きくなくても、現地のニーズに密着した取り組みを積み重ねることで、持続可能な開発につなげていく狙いがあるとみられます。
王毅外相は、気候変動分野での連携に加え、持続可能な開発全般についても太平洋島しょ国との協力を拡大していく意向を示しました。
グローバルサウスと共に歩む姿勢を強調
王毅外相は、中国が国際社会で「進歩的かつ建設的な力」であると位置づけたうえで、今後も他の途上国と固く連帯すると強調しました。特に、太平洋島しょ国を含むグローバルサウス(世界の南とされる途上国グループ)の国々にとって、「信頼できる、頼りになる、心温かい友人」であり続けると述べています。
気候変動は、海面上昇などの影響を受けやすい小さな島しょ国にとって、存在そのものに関わる問題とされています。そうした国々と共に取り組む姿勢を示すことで、中国は気候変動対策と開発支援の両面で役割を果たそうとしているとも言えます。
気候変動と外交が重なる時代に
今回の発言からは、気候変動が単なる環境問題にとどまらず、外交や安全保障、開発政策とも密接に結びついている現実が浮かび上がります。
- 国際的な枠組みであるパリ協定を軸に、各国の連携を呼びかける中国の姿勢
- 気候変動の影響を強く受ける太平洋島しょ国との協力を強化する方針
- グローバルサウスと共に行動することで、途上国の声を国際社会に反映させようとするメッセージ
日本を含むアジアの国々にとっても、気候変動対策と国際協力をどのように結びつけていくかは、今後ますます重要なテーマになっていきます。王毅外相の発言は、気候危機の時代における外交のあり方を改めて考えるきっかけとなりそうです。
Reference(s):
Chinese FM Wang Yi calls for unity in face of global climate change
cgtn.com








