中国とパプアニューギニア、実務協力の強化で一致 国際ニュース解説
中国とパプアニューギニア(PNG)の外相が中国福建省アモイ市で会談し、自由貿易協定(FTA)交渉の早期開始や太平洋島嶼国との協力枠組みの具体化など、実務協力の一層の強化で一致しました。
中国・PNG外相がアモイで会談
木曜日、中国の王毅(ワン・イー)外相は、中国福建省アモイ市でパプアニューギニアのジャスティン・トカチェンコ外相と会談しました。トカチェンコ外相は、第3回中国・太平洋島嶼国外相会合に出席するために訪中しており、その機会を捉えた二国間会談です。
王毅外相は、中国とパプアニューギニアの「山や海を越えて築かれ、時間の試練を経た友好関係」を強調し、この関係を両国にとっての「貴重な資産」と位置付けました。世代を超える両国指導者の積み重ねのもとで、両国は信頼できる友人であり、開発のパートナーであり、国際舞台では互いを支え合う「兄弟のような存在」だと評価しました。
独立50周年と国交樹立50周年を見据えて
王毅外相は、独立50周年を迎えたパプアニューギニアに祝意を表しました。そのうえで、来年には中国とパプアニューギニアの国交樹立50周年を迎えると指摘し、これまでの二国間関係を振り返りながら、今後50年を見据えた関係の設計図を共に描く必要があると呼びかけました。
節目の年が続くなかで、インフラ整備や資源開発、人的交流など、複数の分野で中長期的な協力の枠組みをどのように整えるかが、両国にとって大きなテーマとなりそうです。
FTA交渉の早期開始と実務協力の加速
王毅外相は、両国間の自由貿易協定(FTA)について、早期に交渉を開始するよう呼びかけました。また、両国首脳がこれまでに達成してきた合意や共通認識を、具体的なプロジェクトや政策として着実に実行に移すべきだと強調しました。
今回の会談で示された主なポイントとして、次のような方向性が挙げられます。
- 二国間の自由貿易協定(FTA)交渉を早期に立ち上げること
- 両国首脳間で確認された合意事項や共通認識を実務レベルで履行すること
- 既存の協力プロジェクトを加速させつつ、新たな協力分野も検討していくこと
これらが具体化すれば、貿易や投資の拡大だけでなく、官民を通じた人の往来や技術協力の活発化にもつながる可能性があります。
太平洋島嶼国との枠組みの中で見えるPNGの位置づけ
今回の会談は、第3回中国・太平洋島嶼国外相会合とセットで捉えると、その意味合いがよりはっきりしてきます。王毅外相は、この会合で、中国と太平洋島嶼国の間で「共通の未来を分かち合う共同体」を構築することについて、新たなコンセンサス(共通認識)が得られたと説明しました。
そのうえで、パプアニューギニアについては、南太平洋の「主要な国」であり、同時に「アジアへの玄関口」という独自の役割を持つと評価しました。中国としては、パプアニューギニアを含む太平洋島嶼国と協力し、会合で合意された内容を具体的な行動に移すことで、地域の平和と発展に貢献したい考えです。
南太平洋とアジアをつなぐパプアニューギニアの位置づけは、中国と太平洋島嶼国の協力を橋渡しする「ハブ」として、今後さらに注目が高まりそうです。
私たちが押さえておきたい視点
今回の動きは、日本を含む地域にとっても、南太平洋の開発や安全保障の構図を考えるうえで重要な材料となります。ニュースを追ううえで、次のような点が論点になりそうです。
- 太平洋島嶼国にとって、インフラ整備や気候変動対策などの支援メニューがどのように広がっていくのか。
- 南太平洋とアジアをつなぐ地理的な位置にあるパプアニューギニアが、物流やエネルギー供給などでどんな役割を担っていくのか。
- 日本やオーストラリアなど既存のパートナーとの協力も含め、各国がどのようにバランスの取れた外交と協力関係を築いていくのか。
アモイでの会談と太平洋島嶼国外相会合は、中国とパプアニューギニアの関係を一段と深めるだけでなく、南太平洋全体の開発と地域秩序のあり方を左右しうる動きとして、今後も注視していく価値があると言えます。
Reference(s):
China, PNG pledge to enhance bilateral practical cooperation
cgtn.com








