中国が国連でガザ即時停戦を要請 人道危機と二国家解決を強調 video poster
国連安全保障理事会で、中国の傅聡(フー・ツォン)国連常駐代表がガザでの即時かつ持続的な停戦と人道危機の緩和を強く訴えました。続く軍事攻勢と深刻化するガザの状況を前に、中国がどのような立場を示したのかを整理します。
国連安保理で中国がガザ停戦を要求
今週開かれた国連安全保障理事会の会合で、中国の傅聡国連常駐代表は、ガザでの即時かつ持続的な停戦を求め、人道危機の悪化に深い懸念を示しました。
傅氏は、ガザの状況について「紛争を引き延ばしても人質解放にはつながらず、死と憎しみを増やすだけだ」と述べ、戦闘の継続が事態を一層悪化させると警告しました。
傅聡国連大使の主な発言
- ガザにおける即時かつ持続的な停戦を実現し、人道危機を緩和するべきだと強調。
- 紛争を長引かせても人質解放にはつながらず、犠牲と憎悪を増やすだけだと指摘。
- 国際人道法の順守は、すべての当事者にとって否定できない義務だとして、特にイスラエルに対し、ガザでの人道支援の確保を求めた。
- イスラエルは民間施設や人道支援要員を保護しなければならないとし、軍事作戦のあり方に懸念を示した。
- イスラエルはただちにすべての軍事作戦を停止し、封鎖を解除して人道物資の搬入を全面的に回復し、国連など国際人道支援機関の活動を支えるべきだと訴えた。
続く軍事攻勢と深まるガザの人道危機
会合では、ガザの極めて厳しい現状も共有されました。報告によると、イスラエルは2025年5月16日以降、ガザでの軍事攻勢を一段と強めており、人口密集地が次々と破壊されているとされています。
- 直近2週間だけで、1000人を超えるガザの民間人が死亡したとされています。
- 多くの住宅やインフラが破壊され、住民の安全や生活基盤が大きく損なわれています。
- 国連安全保障理事会と国連総会は、即時停戦を求める複数の決議を採択しましたが、紛争はなお収束していません。
こうした状況の中で、中国は停戦と人道支援の拡大を最優先課題として位置づけ、国際社会に対して行動を促しています。
パレスチナ問題の核心としての二国家解決
傅氏は、ガザとヨルダン川西岸はパレスチナ国家の不可分の一部だと強調しました。そのうえで、ガザや西岸の併合を試みる動きや、ガザ住民の強制移転に対して、国際社会は断固として反対すべきだと訴えました。
さらに、パレスチナ問題全体の解決について、傅氏は「二国家解決」の重要性を改めて強調しました。二国家解決とは、イスラエルとパレスチナがそれぞれ国家として共存する枠組みを指します。
- パレスチナ問題を解決するうえで、二国家解決こそが唯一の実行可能な道筋だと位置づけ。
- ガザとヨルダン川西岸を切り離すことなく、一体のパレスチナとして扱うべきだとする視点を示した。
- 領土併合や住民の強制移転を容認しないことが、長期的な和平の前提条件になると訴えた。
米国と国際社会への呼びかけ
今回の発言では、米国の役割にも言及がありました。傅氏は米国に対し、公正で責任あるアプローチをとり、実際的で強力な行動を起こすよう求めました。
- 米国に、公平で責任ある姿勢を求めたうえで、言葉だけでなく具体的な行動をとるよう促した。
- 中国は今後も国際社会と協力し、ガザ紛争の終結、人道危機の緩和、パレスチナ問題の包括的・公正・持続的な解決、中東の平和と安定の回復に向けて役割を果たしていくと表明した。
こうして、中国はガザ情勢をめぐる国連の場で、自国の立場を明確に示すと同時に、他の主要国、とりわけ米国に対しても対応の見直しを求めています。
ニュースを読むうえで押さえたい3つのポイント
ガザ情勢とパレスチナ問題を理解するうえで、今回の中国の発言から見えてくる論点は次の3つです。
- 停戦と人道支援が最優先課題であること
── 戦闘の継続は人質解放にもつながらず、犠牲と憎悪を増やすだけだという指摘は、国際人道法の観点からも重いメッセージです。 - ガザとヨルダン川西岸を一体として捉える視点
── ガザと西岸をパレスチナ国家の不可分の一部とみなす立場は、併合や強制移転に対する明確な反対と結びついています。 - 二国家解決と国際社会の役割
── 二国家解決を唯一の実行可能な道と位置づけたうえで、中国は米国を含む国際社会に対し、公正で責任ある行動を促しています。
ガザ情勢とパレスチナ問題は、いまも国際ニュースの中心的なテーマのひとつです。国連の場で示された各国の立場やメッセージが、停戦への流れや中東和平の行方にどう影響していくのか、少し長い視点でフォローしていくことが求められています。
Reference(s):
cgtn.com







