端午節と中医学で考える、夏の祝日疲れと「陽」の守り方 video poster
中国の端午節(ドラゴンボート・フェスティバル)は、家族や友人との再会、ボートレース、そしてもち米で作られたちまき(zongzi)を楽しむ伝統行事です。一方で、食べ過ぎや移動疲れ、「またやってしまった」という罪悪感から、祝日が終わるころにはぐったりしてしまう人も少なくありません。
2025年の端午節で、その「祝日疲れ」にあらがう選択をしたのが、中国の国際メディアCGTNのホスト、Julian Waghannさんです。彼が頼ったのは、約2,000年の歴史をもつ伝統中国医学(中医学)でした。
現代の「祝日疲れ」に中医学という選択肢
Julianさんは、甘いものの食べ過ぎによる「血糖クラッシュ」や、スケジュールぎっしりの旅行で燃え尽きる代わりに、「ホリスティック(全体的)な癒やし」をテーマにした中医学の知恵に目を向けました。体だけでなく、心や生活リズムもひとつのつながったシステムとして見る発想です。
国際ニュースの現場で忙しく働く人が、伝統医療にヒントを求めるというストーリーは、デジタル時代を生きる私たちにも重なります。スマートフォン片手に休みの日まで予定を詰め込み、「休んだはずなのに疲れが取れない」と感じた経験のある人は多いのではないでしょうか。
ドラゴンボート・フェスティバルと「陽」を守る発想
英語のタイトルにある「yang(陽)」は、中医学で語られるエネルギーの一側面を指す言葉です。ざっくり言えば、活動する力や温かさ、外に向かう勢いのイメージに近いとされます。祝日のごちそうや夜ふかしが続くと、この「陽のエネルギー」が消耗してしまう——そんな発想から、端午節の過ごし方を見直そうとしているのが今回の企画です。
ドラゴンボートレースの熱気や、家族が集まるにぎやかな雰囲気を楽しみながらも、自分のペースや心地よさを守ること。そのバランスをどう取るかは、日本で大型連休や年末年始を過ごす私たちにも通じるテーマです。
Julianさんが試した「自然な儀式」とは
番組では、Julianさんが「甘さの誘惑と疲労感の悪循環」に身を任せる代わりに、中医学の考え方に沿った自然な過ごし方を探る様子が紹介されています。詳細な実践内容は多様ですが、中心にあるのは次のようなシンプルな発想だと言えます。
- 食べ過ぎて後悔する前に、「どのくらいなら心地よいか」を自分の体に問いかけること
- 移動やイベントの合間に、短い休息時間や深呼吸の時間を意識的につくること
- 薬やサプリだけに頼るのではなく、体を温める飲み物や軽いストレッチなど、自然にできるケアを取り入れること
こうした「小さな儀式」を積み重ねることで、祝日が終わったあとも自分の「陽」が沈みきらず、日常にスムーズに戻りやすくなる——それが、今回のストーリーが伝えようとしているメッセージです。
日本の読者へのヒント:「休み方」をアップデートする
中国の中医学と端午節の話は、一見すると遠い世界の出来事に思えるかもしれません。しかし、そこから見えてくる問いは、とても身近です。
- 祝日や連休を「とにかく予定を詰め込む時間」から、「自分のエネルギーを整える時間」として見直せないか
- 食事、睡眠、移動、スマホとの付き合いなど、日常の小さな選択を少しだけ意識的に変えてみる余地はないか
- 他の国や地域の養生の知恵を知ることで、自分の生活の「当たり前」を問い直してみること
国際ニュースを日本語で追いかけることは、単に海外の出来事を知るだけでなく、自分自身の生き方や働き方を考え直すきっかけにもなります。2025年の端午節で語られた中医学の視点は、これから迎える年末年始や次の長期休暇の過ごし方にも、静かなヒントを与えてくれそうです。
「休み明けにぐったりする」のではなく、「少しだけ整った自分」で日常に戻る。そのためのヒントを、中国の伝統医学とドラゴンボート・フェスティバルの物語から、拾い集めてみてはいかがでしょうか。
Reference(s):
How TCM's natural rituals will keep your yang afloat this summer
cgtn.com







