砂嵐のタクラマカン・ラリー第7ステージ、バイクと四輪の明暗 video poster
中国北西部・新疆ウイグル自治区で開催中のタクラマカン・ラリー第7ステージ(SS7)は、激しい砂嵐により多くの選手がスピードを落とさざるを得ない厳しい一日となりました。それでも、リスクを抑えつつ攻めた選手が結果をつかみ、ラリー後半戦の行方に新たな緊張感をもたらしています。
砂嵐に翻弄された82キロのステージ
現地時間の水曜日に行われた第7ステージは、全長82キロ。会場となった中国北西部の新疆ウイグル自治区では砂嵐が発生し、視界が悪化したことで、選手たちはペースダウンを強いられました。
こうしたコンディションでは、単純なスピードだけでなく、車両のコントロールやナビゲーション、そしてどこまで攻めるかという判断が重要になります。無理をすれば一気にタイムを失い、完走さえ危うくなるためです。
バイク部門:ゲラズニンカスが安定走行で区間勝利
悪天候のなかでも冷静さを失わなかったのが、Hoto Factory Racing Teamのベテランライダー、Arunas Gelazninkas選手です。複数の砂丘を着実にクリアし、1時間10分9秒(1:10:9)で第7ステージを制しました。
一方で、総合成績では同じチームのMartin Michek選手(チェコ)が首位をキープしています。第7ステージで区間優勝を飾ったGelazninkas選手と、総合リードを守るMichek選手という構図は、チーム内の戦略や役割分担をうかがわせるものでもあります。
砂嵐の中であっても、完走を優先するのか、攻めてタイムを削るのかという判断は、選手だけでなくチーム全体の方針とも深く結びついています。第7ステージの結果は、そうした戦略のバランスがうまくかみ合った例と言えるでしょう。
四輪部門:総合争いは依然として大接戦
一方、四輪部門では状況が異なります。バイク部門では明確なリーダーが見えつつある一方で、四輪の総合順位は依然として拮抗しているためです。
Liu Yangui選手、Fan Gaoxiang選手、Tao Yongming選手ら複数の有力ドライバーが、総合優勝を狙える位置でひしめいています。砂嵐でスピードが制限されるコンディションでは、一つのミスがそのまま順位の入れ替わりにつながりかねません。
この日のステージ優勝を飾ったのは、Duonai Shock Absorber TeamのZhu Guanghai選手とナビゲーターのChen Qingkai選手のコンビでした。タイムは1時間3分29秒(1:03:29)。厳しい視界の中での勝利は、車両セットアップとクルーの連携が高いレベルでかみ合っていたことを示しています。
最終盤へ向けた休息日とマキト県の決戦
大会側によると、ラリーは第7ステージの翌日に最終の休息日を挟み、その後、新疆ウイグル自治区カシュガル地区マキト県での決戦ステージに向かうスケジュールとなっていました。長丁場のラリーでは、この休息日をどう使うかも勝敗を左右します。
マシンの整備や戦略の練り直しはもちろん、選手自身のコンディションをどこまで回復させられるか。特に、砂嵐という過酷なコンディションを経験した直後だけに、心身のリセットは普段以上に重要なテーマになります。
極限環境で問われる攻めと守りのバランス
タクラマカン・ラリー(Taklimakan Rally)のような砂漠ラリーは、単に速い選手が勝つ競技ではありません。天候や地形といった自然条件が常に変化するなかで、攻める区間と守る区間をどう切り分けるか。その判断が総合順位に直結します。
第7ステージで見られたように、砂嵐でスピードが制限される状況では、無事に走り切ること自体が大きな価値を持ちます。そのなかでGelazninkas選手のように安定して速さを出せる選手、Zhu Guanghai選手とChen Qingkai選手のようにチャンスを逃さずステージ優勝をつかむクルーが、最終盤の主役になっていく可能性があります。
ラリー後半、バイク部門ではMichek選手が総合首位を守り切れるのか、四輪部門では誰が混戦を抜け出すのか。砂と風に翻弄されるタクラマカン・ラリーは、まだ多くのドラマを秘めていそうです。
Reference(s):
Dust, drama force racers to slow down at Stage 7 of Taklimakan Rally
cgtn.com








