中国の国際救援チーム、国連INSARAGの重装USAR再分類に合格 video poster
中国の2つの国際救援チームが、国連の国際捜索救助諮問グループ(INSARAG)の重装都市捜索救助(USAR)再分類に合格しました。アジアで初めて「2つの重装チーム認証」を持つ国となり、中国の国際人道支援への関与が改めて注目されています。
INSARAG再分類に合格した中国の2チーム
中国救援隊(China Search and Rescue Team)と中国国際救援隊(China International Search and Rescue Team)は、国連のINSARAGが実施する重装USAR再分類試験にともに合格しました。INSARAGの基準を満たした重装都市捜索救助チームを2つ保有するのは、中国がアジアで初めてです。
今回の認証により、両チームは国際的な基準に沿って、国内外での都市型災害への対応や国際緊急援助活動を行う能力が公式に確認された形になります。
北京で認証式 中国政府と国連が評価
北京で行われた認証式には、中国の応急管理部副部長・許嘉艾氏と、国連人道問題調整事務所(UNOCHA)の代表サラ・マスクロフト氏が出席しました。
許氏は式典で、中国政府がこれまでも国際人道救援を重視してきたと強調しました。そのうえで、今回の再分類を新たな出発点とし、両チームが平時から訓練と備えを一層強化し、国内外の緊急事態に効率的に対応できる精鋭部隊をめざす考えを示しました。
マスクロフト氏は両チームに認証証書を授与し、再分類試験での優れた成果を祝福しました。また、国連として、中国が地域だけでなくINSARAGネットワーク全体の中で果たしているリーダーシップを高く評価していると述べ、中国政府の国際人道支援への貢献に謝意を示しました。
40時間超の連続訓練 18人の国際評価団が審査
再分類試験は、国連人道問題調整事務所とINSARAGが5月27〜28日に実施しました。14の国・地域から18人の国際評価員が参加し、標準化された厳格な評価が行われました。
評価の一環として、両チームは40時間を超える高強度の地震救助シミュレーションを、ほぼ休みなく実施しました。評価団はこの演習を通じて両チームの総合的な対応能力を検証し、最終的に再分類の基準を満たしていると全会一致で認定しました。
再分類のプロセスには、国際救助の専門家60人以上に加え、中国の国家総合消防救援隊、中国香港特別行政区の救援チーム、社会の緊急救援組織なども現地で参加し、訓練と審査の様子を見守りました。
世界で33チームのみ 中国2チームの歩み
INSARAGの重装USAR分類に合格している救援チームは、現在世界で33チームにとどまります。その中で、中国は2つの重装チームを持つアジア初の国となりました。
中国救援隊(China Search and Rescue Team)は2018年8月に設立され、今回までに2度、重装USARの分類試験に合格しています。
一方、中国国際救援隊(China International Search and Rescue Team)は2001年4月に設立され、これまでに4度、INSARAGの重装USAR分類に合格してきました。長年にわたり国際基準を満たし続けていることが今回あらためて確認された形です。
私たちにとっての意味 災害多発時代の国際連携
地震や洪水など、大規模災害は国境を越えて地域社会を揺さぶります。今回の再分類合格は、中国の救援チームが国際基準に基づいて迅速に現場へ入り、他国のチームと協調して救助活動を行える体制を備えていることを示すものです。
とくにアジア太平洋地域では大規模地震や台風が多く発生しており、各国・地域の救援チームが平時から共通の基準と手順を持つことが、被災地の救命率向上につながります。今回の動きは、日本を含む周辺地域にとっても、災害時の協力枠組みを考えるうえで重要なニュースといえます。
ポイントを整理すると、今回のニュースからは次のような視点が見えてきます。
- 中国がアジアで初めて、2つのINSARAG重装USARチームを保有する国となったこと
- 40時間を超える訓練と国際評価を経て、両チームの対応能力が確認されたこと
- 国連が中国の役割を「地域とINSARAGネットワーク全体におけるリーダーシップ」と評価していること
- 災害多発時代において、共通の国際基準に基づく救援体制づくりが一層重要になっていること
国際ニュースとしての動きを追うだけでなく、「自分たちの地域で大きな災害が起きたとき、どのような国際連携が可能なのか」という視点からも、今回のINSARAG再分類の意味を考えてみる価値がありそうです。
Reference(s):
cgtn.com








