成都で第2回「一帯一路」科学技術交流会議 来年6月に開催へ
中国が提唱する「一帯一路」構想を軸にした国際的な科学技術交流会議が、2025年12月現在、来年6月に中国・四川省の成都で開かれる予定です。人工知能(AI)から国際大型研究プロジェクトまで、多様なテーマを議論する場として注目されています。
成都で第2回「一帯一路」科学技術交流会議
中国国務院新聞弁公室の発表によると、第2回「一帯一路」科学技術交流会議は、中国南西部の四川省の省都・成都市で6月10日〜12日に開催されます。会議については、中国科学技術省の陳家昌(チェン・ジャーチャン)副部長が概要を説明しました。
今回のテーマは「共有発展のためのイノベーション・シルクロードを共に構築し、ともに一帯一路科学技術共同体を築く」とされています。「人類運命共同体」の理念を掲げ、科学技術を通じて各国が利益を分かち合うことを目指すとしています。
協議・協力を深める場に
陳副部長は、会議が「広範な協議、共同建設、共有の利益」という原則を堅持し、次のような役割を果たすことを目指していると述べています。
- 科学技術分野での交流を強化する
- 各国・地域のコンセンサス(共通認識)を形成する
- 共同研究や産業協力をさらに深める
- 一帯一路協力の「質の高い発展」を支える科学技術基盤を強化する
5つのカテゴリーで38イベント
今回の会議では、全体で38のイベントが予定されており、次の5つのカテゴリーに分かれています。
- 主要イベント
- テーマ別イベント
- 特別イベント
- 円卓会議
- 技術マッチメイキング(技術やニーズのマッチングを行う場)
議論される主なトピック
各イベントでは、一帯一路沿線の国や地域が関心を寄せる科学技術・産業分野が幅広く取り上げられる予定です。主なテーマとして、次のような分野が示されています。
- 大学や研究機関による学術交流
- スタートアップや企業を巻き込んだ産業イノベーション
- 国際大型科学プロジェクト(巨大な研究インフラや共同観測など)
- 人工知能(AI)の研究・応用とそのルールづくり
- 一帯一路における科学技術計画と政策の協調
こうしたテーマ設定からは、単なる技術展示ではなく、研究開発から産業応用、政策づくりまでを一体的に議論する「総合的な対話の場」にしようという狙いがうかがえます。
100を超える国・国際機関が参加へ
会議には、100を超える国と国際機関から参加者が集まる見通しです。一帯一路にかかわる国々だけでなく、幅広い地域が科学技術分野での連携を模索する場になるとみられます。
国際的な科学技術協力が進めば、単一の国だけでは対応が難しい課題——気候変動、感染症対策、エネルギー転換など——への新しいアプローチが生まれる可能性があります。その意味で、今回の会議は「一帯一路」という枠組みを超えて、グローバルな課題解決の場としても位置づけられます。
主催機関と成都・重慶の存在感
会議は、次の機関・組織が共同で主催します。
- 中国科学技術省
- 中国科学院
- 中国工程院
- 国家自然科学基金委員会
- 中国科学技術協会
- 四川省人民政府
- 重慶市人民政府
科学技術分野の中核機関に加え、四川省と重慶市という中国西部の重要な地域政府が名を連ねていることからも、この会議が「西部地域のイノベーション拠点づくり」という側面を持つことがうかがえます。
日本やアジアにとっての意味
日本を含むアジア各国にとっても、このような国際会議は次のような意味を持ち得ます。
- 研究者同士のネットワーク強化や共同研究の新たな機会
- スタートアップや技術企業にとっての海外展開・協業の場
- AIや国際大型プロジェクトに関するルール形成議論への参加機会
2025年12月時点で、科学技術と地政学が交錯する中、どのように「協調」と「競争」のバランスを取るかは、多くの国にとって共通の課題です。成都で開かれる第2回「一帯一路」科学技術交流会議が、その一つの試金石になるのか——来年6月の議論に注目が集まりそうです。
Reference(s):
China to 2nd host Belt and Road science and technology conference
cgtn.com








