国際ニュース:江蘇省の草の根サッカーリーグ「蘇超」が観光をけん引
中国の江蘇省で開かれている草の根サッカーリーグ「蘇超」が、単なるスポーツイベントを超えて、開催都市の観光と消費を大きく押し上げています。江蘇省体育局の公表データによると、これまでに延べ18万人以上がスタジアムを訪れ、その経済波及効果が注目を集めています。
江蘇省の草の根リーグ「蘇超」とは
略称「蘇超」として知られるこのフットボール大会は、江蘇省内の複数の都市で開催されている草の根サッカーリーグです。地域に根ざしたチームが出場し、プロリーグとはひと味違う、身近で熱量の高い試合が繰り広げられています。
試合は開催都市ごとにスタジアムや競技場を会場として行われ、地域の人びとの週末の楽しみとして定着しつつあります。地元のファンだけでなく、周辺地域からの観戦客も多く、応援バスツアーや家族連れの小旅行といった形での来訪も生まれています。
観客18万人超が生む観光と消費
江蘇省体育局の公式データによれば、蘇超にはこれまでに延べ18万人以上の観客が足を運びました。この規模の動員が続けば、開催都市にもたらされる観光と消費への影響は小さくありません。
試合観戦で訪れる人は、スタジアムのチケットだけでなく、次のようなかたちでお金を使うことが多いと考えられます。
- 宿泊施設の利用やチェックイン前後の観光
- 試合前後の食事やカフェなどの飲食
- 鉄道・バス・タクシーといった交通機関の利用
- 商業施設や土産物店での買い物
こうした支出が積み重なることで、スタジアム周辺だけでなく、都市全体の売り上げ増加につながります。江蘇省の蘇超は、まさにスポーツをきっかけにした観光と消費の拡大、そして「大きな経済波及効果」を生み出しているといえます。
草の根スポーツならではの強み
蘇超のような草の根サッカーリーグには、プロリーグにはない独自の強みがあります。それが、地域との近さと、参加しているという感覚の強さです。
ファンとの距離が近いイベント
草の根リーグでは、選手やチームが地域の学校や職場とつながっていることが多く、観客にとって「知っている人」を応援する感覚があります。この近さが、家族や友人を誘ってスタジアムに足を運ぶきっかけになり、結果として観客数の底上げにつながります。
また、チケット価格や会場までのアクセスが比較的手ごろであることも多く、スポーツ観戦に慣れていない人でも参加しやすい点も特徴です。
SNS時代の「現地体験」の価値
SNSや動画配信が当たり前になった今、スタジアムでの体験そのものが、写真や動画を通じてオンラインにも広がります。観客が撮影したゴールシーンやスタジアムの雰囲気、開催都市の風景などが共有されることで、「この街に行ってみたい」という新たな需要が生まれる可能性があります。
デジタルネイティブ世代にとっては、現地での体験とオンラインでの共有がセットになっており、蘇超のような大会はその両方を満たす場としても機能していると考えられます。
日本の地域スポーツにも通じる視点
江蘇省の蘇超が、観光と消費を押し上げているという事実は、日本の地域スポーツにも示唆を与えます。地方都市で開かれるサッカーやバスケットボールのリーグ戦、市民マラソンなどのイベントも、「スポーツ観戦・参加」と「観光・街歩き」をどう組み合わせるかで、経済効果が大きく変わる可能性があります。
試合スケジュールと観光ルートをセットにした案内や、スタジアム周辺の飲食店との連携、SNSで映えるスポットの紹介など、スポーツと街の魅力を一体で発信する発想は、どの地域にも応用しやすい工夫です。
これから注目したいポイント
蘇超のような草の根サッカーリーグが、観光と地域経済にどう貢献していくのか。今後は次のような点に注目すると、ニュースの見え方がより立体的になります。
- 大会の開催都市や試合数の広がりが、観客数と経済効果にどう影響するか
- 開催都市が、試合と連動した観光プロモーションやキャンペーンをどのように展開していくか
- 観客や選手によるSNS発信が、都市のイメージアップやリピーターの獲得につながるか
スポーツをきっかけに人とお金の流れを生み出す試みは、今後も各地で重要性を増していきそうです。江蘇省の蘇超は、その一つの具体的なモデルとして注目しておきたい動きだといえるでしょう。
Reference(s):
cgtn.com








