フランス・ニースで国連海洋会議開幕 海を守る行動加速がテーマ
フランス南部ニースで、第3回国連海洋会議(UNOC3)が開幕しました。テーマは「海洋を保全し持続可能に利用するため、あらゆる主体の行動を加速すること」。海の未来を左右しかねないこの国際ニュースを、日本語で分かりやすく整理します。
フランス南部ニースで第3回国連海洋会議がスタート
第3回国連海洋会議(UNOC3)は、フランス南部の沿岸都市ニースで、現地時間の月曜日に開幕しました。開催地が地中海に面した港町ニースであることは、海洋をテーマにした会議に象徴性を与えています。
会議のテーマは、英語で「Accelerating action and mobilizing all actors to conserve and sustainably use the ocean(海洋を保全し持続可能に利用するために、あらゆる主体の行動を加速する)」と掲げられています。単に「守る」だけでなく、「スピード」と「参加する人の幅広さ」に焦点がある点が特徴です。
テーマが示す二つのキーワード:「行動の加速」と「あらゆる主体」
今回の国連海洋会議のテーマには、海洋問題の議論が「次の段階」に入っていることがにじみ出ています。
なぜ「行動の加速」が求められているのか
海は、気候の安定、生物多様性(いきものの多様性)、食料供給、国際物流など、現代社会の土台を支える存在です。しかし、プラスチックごみ、過剰な資源利用、海水温の上昇など、さまざまな圧力が同時にかかっています。
各国や国際機関はすでに海洋保全の目標や枠組みを掲げてきましたが、「目標はあるのに現場での変化のスピードが追いついていない」というギャップが問題になっています。今回の会議が「行動の加速」を前面に出しているのは、そのギャップを埋めるためだと考えられます。
「あらゆる主体」をどう巻き込むか
海の問題は、特定の国や特定の業界だけで解決できるものではありません。テーマにある「あらゆる主体」には、次のような存在が含まれると考えられます。
- 各国政府や地方自治体
- 国際機関や地域機構
- 企業(海運、漁業、観光、エネルギーなど)
- 研究者・専門家
- 市民社会団体や若者グループ、沿岸コミュニティ
国連海洋会議は、こうした多様な主体が一堂に会し、「それぞれが何をするのか」を明確にし、連携を深める場として位置づけられているといえます。
国連海洋会議とはどんな場なのか
国連海洋会議は、国連の枠組みのもとで、海洋の保全と持続可能な利用に特化して議論する国際会議です。今回のUNOC3は、その第3回目の会合にあたります。
会議の特徴として、単なる「宣言」にとどまらず、次のような役割が期待されます。
- 各国や団体が自らの取り組み(コミットメント)を共有する
- 成功事例や技術、政策のアイデアを交換する
- 資金や技術支援のニーズと提供側をマッチさせる
- 今後数年の優先課題を整理し、国際社会の方向性を確認する
つまり、「海を守るべきだ」という抽象的な議論から、「誰がいつ何をするのか」という具体的な行動に落とし込むことが重視される場だと理解すると分かりやすいでしょう。
日本とアジアの読者にとっての意味
日本やアジアの多くの国は、海に囲まれた「海洋と切り離せない地域」です。今回の国連海洋会議のテーマは、遠いフランス・ニースでの出来事のように見えて、実は私たちの日常とも深くつながっています。
- 海上輸送に依存する貿易やサプライチェーン
- 漁業や水産業、観光産業といった沿岸経済
- 台風や高潮、海面上昇などの気候リスク
- 海洋ごみやマイクロプラスチック問題
こうした課題にどう向き合うかは、日本やアジア各国の政策だけでなく、企業戦略や地域づくり、私たち一人ひとりの生活スタイルにも影響します。国連海洋会議で交わされる議論やメッセージは、中長期的に見ると、ビジネスやキャリア選択にも関わってくる可能性があります。
「行動を加速する」ために、私たちにできること
国際会議のニュースは、「大きすぎて自分とは関係がない」と感じられがちです。しかし、今回のテーマが示す「あらゆる主体」には、市民としての私たちも含まれます。
たとえば、次のような視点が考えられます。
- 身の回りのプラスチック使用を見直す
使い捨ての容器やカトラリーを減らし、長く使える物を選ぶことは、海洋ごみの発生を抑える一歩になります。 - 水産物を選ぶときに「資源」のことを意識する
必要以上に買いすぎない、旬や産地に目を向けるといった小さな行動も、資源の持続可能な利用につながります。 - 海洋に関するニュースや国際会議の動きを追う
国連海洋会議のような場で何が話し合われているのかを知ることは、「情報の面」で行動することでもあります。 - SNSで信頼できる情報や視点をシェアする
家族や友人、オンラインコミュニティと話題を共有することで、関心の輪を広げることができます。
ニース発の議論が示す、これからの海洋ガバナンス
フランス・ニースで始まった第3回国連海洋会議(UNOC3)は、海洋をめぐる国際ガバナンス(国際的なルールづくりと協力)の方向性を占う場でもあります。
ポイントは、
- スピード感のある行動をどう実現するか
- 政府だけでなく企業・研究者・市民など多様な主体をどう巻き込むか
- 各地域の現実に即した形で、海洋保全と経済活動のバランスをどう取るか
という三つの問いに、国際社会としてどこまで答えられるかです。
この会議の成果やメッセージは、今後も国際ニュースとして報じられていくと見られます。newstomo.com では、日本語で読める国際ニュースと解説を通じて、こうした動きが私たちの社会や暮らしにどのようにつながるのかを、引き続き丁寧に追いかけていきます。
Reference(s):
cgtn.com








