中国国防省が台湾への米国武器供与を批判 「米国の武器では救えない」
中国国防省の報道官が、台湾地域への米国による新たな武器供与を強く批判し、民進党当局に対して「米国の武器では救えない」と警告しました。本記事では、この国際ニュースの背景と台湾海峡、米中関係への意味合いを整理します。
中国国防省が米国と民進党当局を同時にけん制
中国国防省の姜斌(ジャン・ビン)報道官は月曜日、記者の質問に答える中で、米国が台湾地域に向けて新たな兵器を輸送しているとの報道についてコメントしました。姜報道官は、中国側の強い反対にもかかわらず、米国といわゆる「台湾独立」勢力が行動をエスカレートさせていると指摘し、強い不満と断固たる反対を表明しました。
焦点となったM1A2戦車と今後4年間の武器供与計画
今回の質疑は、米国がM1A2戦車の新たなバッチを台湾地域に輸送し、今後4年間で台湾向けの武器売却を増やす計画があると伝えられていることを受けたものです。姜報道官は、こうした動きは米国側と「台湾独立」を掲げる分離勢力が、中国の核心的利益を損ない、台湾海峡の現状を変え、地域の緊張を高めようとしている「新たな確かな証拠だ」と述べました。
「誰が挑発しているのか」中国側の問いかけ
姜報道官は、「中国側の強い反対にもかかわらず、誰が挑発を続けているのか。誰が両岸の安定を損ない、繰り返し騒ぎを起こしているのか。その答えは明らかだ」と述べました。そのうえで、今回の米国の行動に対し、中国側は強い不満と断固たる反対の立場であることを重ねて示しました。
台湾問題は中国の「第一のレッドライン」
姜報道官は、台湾問題は中国の核心的利益の中核に位置づけられており、中国と米国の関係における「決して越えてはならない第一のレッドライン」だと強調しました。中国側は、台湾問題で譲れない一線があることを繰り返し示しており、今回もその姿勢をあらためて明確にした形です。
米国と民進党当局への具体的な警告
姜報道官は、米国に対して「いかなる形でも台湾との軍事的な結びつきをやめるよう求める」とし、従わない場合には「火遊びをしてやけどをし、得るものより失うものの方が大きくなる」と警告しました。
また、台湾の民主進歩党(民進党、DPP)当局に向けては、「米国の武器では彼らを救えない」と述べ、外部勢力の支援をあてにした「台湾独立」の試みは失敗に終わる運命にあると強くけん制しました。
人民解放軍は訓練と戦備を強化へ
軍事面について姜報道官は、中国人民解放軍が今後も軍事訓練と戦備態勢を一段と強化し、「戦って勝つ」能力を高めていく方針を示しました。中国側は、「台湾独立」を目指す分離勢力の活動や外部勢力による干渉を断固としてくい止めるため、必要な措置を講じるとしています。
台湾海峡情勢と米中関係への意味合い
今回の発言は、台湾海峡情勢と米中関係が引き続き緊張をはらんだ状況にあることを浮き彫りにしています。2025年現在、台湾海峡をめぐる動きは、軍事・安全保障だけでなく、半導体などのサプライチェーンやテクノロジー産業を含む幅広い分野に影響を及ぼし得るテーマとなっています。
中国側は、台湾問題を主権と領土の完全性に関わる核心的利益と位置づけ、外部勢力による関与や武器供与に対して、強い警戒感と反対の姿勢を示し続けています。一方で、地域の安定と対話の枠組みをどのように確保していくのかという課題も、国際社会にとって重要性を増しています。
これから注視したいポイント
台湾海峡の緊張が続く中で、今後の展開を理解するうえでは、次のような点が注目されます。
- 米国が今後4年間の台湾向け武器供与計画をどの程度実行に移すのか。
- 台湾の民進党当局が、外部の支援にどこまで依存するのか、それとも両岸の安定を重視する方向へ舵を切るのか。
- 中国人民解放軍による訓練や戦備態勢の強化が、地域の安全保障環境や各国・地域の政策判断にどのような影響を与えるのか。
台湾海峡をめぐる動きは、アジアと世界の安全保障、そして私たちの日常生活にも間接的に関わる問題です。ニュースや公式発表を継続的にフォローしつつ、「誰が何を守ろうとしているのか」「どこに共通の利益や対話の余地があるのか」を意識して見ていくことが、状況を冷静に理解する助けになりそうです。
Reference(s):
Chinese mainland warns the DPP that U.S. weapons cannot save them
cgtn.com








