中国本土の浙江省で洪水リスクが高まるなか、中国国家防汛抗旱総指揮部が日曜日、洪水に対するレベルIVの緊急対応を発動しました。台風ウーティップの影響がなお残る一方で、華南の広東省と広西チワン族自治区では、洪水と台風に対するレベルIIIの緊急対応が維持されています。2025年12月現在も、沿岸部を中心に警戒態勢が続いています。
浙江省でレベルIVの緊急対応を発動
今回、浙江省で発動されたレベルIVの緊急対応は、中国本土の防災体制の中で、状況に応じて取られる公式な警戒レベルの一つです。国家防汛抗旱総指揮部が直接対応レベルを引き上げたことで、地方政府や関連部門は、洪水への備えや被害軽減策を強化することになります。
台風ウーティップはすでに勢力を弱めていますが、その「通過後」の影響として、沿岸部や河川流域では、
- 地盤が水を含んだ状態での大雨
- 河川やダムの水位上昇
- 都市部での内水氾濫
といったリスクが残りやすくなります。今回の措置は、こうした後続の洪水リスクを見越したものとみられます。
広東・広西ではレベルIIIの警戒を継続
国家防汛抗旱総指揮部はあわせて、広東省と広西チワン族自治区に対しては、洪水と台風の双方を対象としたレベルIIIの緊急対応を継続するとしています。華南一帯は台風の進路になりやすく、河川や沿岸部、都市部のいずれも水害リスクを抱えやすい地域です。
レベルIIIの対応が続くことで、
- 気象や河川の監視体制の強化
- 危険地域の巡回や点検の頻度増加
- 必要に応じた避難準備の呼びかけ
など、現地では一定の緊張感を伴う防災態勢がしばらく続く可能性があります。
台風ウーティップの「余波」が続く理由
台風による被害は、上陸時の強風や大雨だけでなく、その後に続く「余波」が深刻化することもあります。今回の台風ウーティップでも、中心が遠ざかった後も、湿った空気が沿岸部に流れ込み、雨雲がかかり続けることが懸念されています。
とくに、
- 長時間の降雨で地盤が緩むことによる土砂災害
- 中小河川や用水路の急激な増水
- 都市部で排水能力を超える雨が降った場合の浸水
といった二次的なリスクは、台風の勢力が弱まったあとでも続きます。今回の緊急対応レベルの維持は、こうした継続的なリスクに対して、行政側が早めに手を打とうとする動きといえます。
市民生活と経済活動への影響
浙江・広東・広西はいずれも、製造業や物流、サービス産業が集積した地域であり、洪水リスクの高まりは市民の日常生活だけでなく、経済活動にも影響しうる問題です。
たとえば、
- 道路や鉄道、港湾など交通インフラの一時的な乱れ
- 農地の冠水による収穫への影響
- 観光地や商業施設での安全確保のための営業調整
といった形で、現地の多様な分野に波及する可能性があります。緊急対応レベルの情報は、住民や企業が予定を見直し、事前の備えを進めるうえで重要なシグナルとなります。
静かな警戒が続く沿岸地域
今回の一連の動きは、台風シーズンが一段落したように見える時期でも、沿岸部では警戒を緩めない姿勢を示すものです。台風本体が去った後こそ、河川やダム、地盤、都市インフラに残された負荷が表面化しやすくなります。
中国本土の防災当局がとる緊急対応レベルの引き上げや維持は、単に行政の内部措置にとどまらず、住民が自らの行動を見直すきっかけにもなります。2025年の終盤、台風ウーティップの余波に揺れる浙江・広東・広西の沿岸地域では、しばらくの間、静かな緊張感の中での警戒が続きそうです。
Reference(s):
cgtn.com








