中国本土・台湾の両岸統合発展 福建省モデルに加速指示
中国本土と台湾の「両岸統合発展」をめぐり、福建省をモデルとする取り組みが一段と加速しつつあります。中国の最高政治顧問の一人である王滬寧(ワン・フーニン)氏が、福建省でのデモンストレーションゾーン(モデル区域)の高品質な発展を呼びかけました。
福建省を両岸統合発展の「モデル区域」に
王滬寧氏は、中国共産党中央政治局常務委員であり、中国人民政治協商会議(政協)全国委員会の主席です。日曜日に中国南東部・福建省の都市、厦門(アモイ)で開かれた会議で、両岸統合発展に向けた新たなメッセージを示しました。
中国は2023年9月、福建省を「両岸統合発展のデモンストレーションゾーン」に位置づける方針を決定しています。今回の発言は、この方針を具体化し、モデル区域としての役割をさらに強める狙いがあるとみられます。
「福建の優位性」を生かし、政策と仕組みを革新
王氏は、福建省が両岸関係で持つ「固有の優位性」と「先駆的な役割」を強調しました。そのうえで、中国本土と台湾の経済・文化交流を高めるため、政策と制度の面でより大胆な工夫が必要だと呼びかけています。
会議では、おもに次のような方向性が示されています。
- 福建省の固有の強みを生かし、両岸統合発展の先行モデルとして育成すること
- 経済協力や文化交流を後押しするため、政策やメカニズム(仕組み)の革新を進めること
- 関係する各種政策や措置を総合的に調整し、両岸統合発展を体系的に推進すること
- 台湾の企業が安心して投資・事業展開できるよう、より良好なビジネス環境を整えること
往来の「平常化」と若者のチャネル拡大
王氏は、両岸統合発展を進めるうえで、人の往来と日常的な交流が欠かせないと指摘しました。両岸の旅行や移動を「平常化」し、定期的な交流と協力を育てていく必要があると強調しています。
とくに、台湾の若者に対しては、中国本土での学びや就業、起業などの機会を広げることの重要性に言及しました。具体的には、台湾の若者が中国本土でのチャンスや成長の場を見つけやすくするために、手続きや情報のチャネルを簡素化・明確化することを求めています。
また、台湾の人々や企業が中国本土で根を下ろし、長期的な発展を図れるよう、生活・ビジネスの両面で支える環境づくりを促しました。
東アジアの安定と経済を考える一つの視点
福建省のデモンストレーションゾーン構想は、両岸関係のあり方を探る取り組みであると同時に、東アジアの経済と地域秩序にも関わるテーマです。中国本土と台湾の経済・人のつながりがどのような形で深まっていくのかは、日本を含む周辺地域にも影響を及ぼし得ます。
日本の読者にとっては、東アジアの国際ニュースとして、経済連携や人の交流を通じた安定の模索という観点から注目したい動きだと言えるでしょう。福建省を舞台にした両岸統合発展の試みが、今後どのような具体的な制度やプロジェクトとして現れてくるのか、引き続きフォローしていく必要があります。
Reference(s):
Top political advisor calls for cross-Straits integrated development
cgtn.com








