中国とエジプト外相が中東情勢に重大懸念 イスラエルのイラン攻撃を協議
中国の王毅外相とエジプトのバドル・アブデルアッティ外相が電話会談を行い、中東情勢の緊迫化に対する重大な懸念と、外交による沈静化の必要性を確認しました。本稿では、この国際ニュースのポイントと背景を整理します。
電話会談の概要
水曜日に行われた電話会談は、エジプト側の要請で実施されました。両外相は、中東で続く不安定な状況がさらに悪化する可能性について、深い懸念を共有しました。
エジプトのアブデルアッティ外相は、地域が広範な不安定に陥ることへの国際社会の強い危機感を強調しました。こうした不安定化は、中東地域の国々の安全に直接的な脅威となると指摘しています。
エジプトの立場:イスラエルのイラン攻撃と核問題
アブデルアッティ外相は、イスラエルによるイランへの攻撃について、明確に国際法違反だと非難しました。そのうえで、エジプトとして、イランの核問題をめぐる政治的な解決が一刻も早く図られるべきだと改めて呼びかけました。
- イスラエルのイラン攻撃を「国際法の明白な侵害」と位置づけ
- 軍事行動ではなく外交・政治プロセスによる核問題の解決を重視
- 地域全体の安全保障にとって早期の政治的解決が不可欠との認識を示した
中国の立場:国際法の尊重と即時の緊張緩和を要求
中国共産党中央政治局委員でもある王毅外相は、イスラエルの行動が国際法や国際ルールを公然と無視するものであり、中東の緊張を著しく高めていると指摘しました。
中国としても、現在の状況が制御不能な段階にまでエスカレートする可能性に深い懸念を抱いていると述べています。
王外相は、特にイスラエルを念頭に、すべての当事者に対して次のような行動を求めました。
- 地域の人びとの生命と利益を最優先に考えること
- 敵対行為を直ちに停止すること
- 緊張緩和に向けた具体的な措置を取ること
- 対話と交渉を再開するための条件を整えること
20カ国共同声明とエジプトの役割、中国の支持
王外相は、エジプトがアラブおよびイスラム圏の20カ国をとりまとめ、共同の外相声明を出したことを高く評価しました。この声明は、即時停戦とイラン核問題をめぐる交渉再開を求める内容です。
王外相は、このイニシアチブについて「長期的な地域の平和を守るうえで、タイムリーかつ不可欠な取り組み」と位置づけ、中国として全面的に支持する考えを示しました。
あわせて王外相は、国際社会、とりわけ地域諸国の間でコンセンサス(合意)をさらに広げ、より統一された行動を取ることが重要だと強調しました。
国連など多国間の場での協調強化へ
中国は、エジプトと緊密に連携しながら、国際連合などの多国間の枠組みを通じて協議と調整を強めていく意向も示しました。中東の緊張緩和と和平の推進に向けて、たゆまぬ努力を続けるとしています。
具体的には、
- 国連などの国際的な場での協議や調整を強化
- 停戦や対話再開を後押しする外交的な働きかけ
- 地域諸国が一致したメッセージを発信できるよう支援
今回の動きから見えるポイント
今回の電話会談からは、次のようなポイントが浮かび上がります。
- 中東情勢のさらなる悪化を防ぐため、地域の大国と域外の大国がそろって「自制」と「対話」の必要性を強く訴えていること
- イスラエルのイラン攻撃やイラン核問題をめぐる議論が、単なる二国間の対立を超え、中東全体の安全保障構造に関わる問題として位置づけられていること
- アラブ・イスラム諸国の共同声明に中国が支持を示すことで、多国間外交の重みが増していること
中東情勢は、わずかな誤算や偶発的な衝突が一気に大規模な対立へと広がるリスクをはらんでいます。そのなかで、対話と国際法を重視する外交的な動きがどこまで実を結ぶのかが、今後の重要な注目点となりそうです。
エネルギー市場や国際物流などを通じて、中東の不安定化は世界経済にも影響し得ます。日本を含む国際社会が、どのように緊張緩和と政治的解決を後押ししていくのかも、これから議論が深まるテーマと言えるでしょう。
Reference(s):
Chinese, Egyptian FMs voice grave concern about Middle East situation
cgtn.com








