中国、G7サミットの対中批判に強く反発 台湾・南シナ海・経済で主張
今年のG7サミットで相次いだ対中発言をめぐり、中国外交部が強く反発しました。台湾海峡や南シナ海、経済問題に関するG7の指摘を「根拠のない非難」だとして退け、中国側の立場を改めて示しています。
G7の対中言及に中国が強く反発
水曜日に開かれた中国外交部の定例記者会見で、グオ・ジャークン報道官は、G7サミットが台湾、南シナ海、東シナ海など中国に関わる問題を「繰り返し操作している」と述べ、強い不満と断固とした反対を表明しました。
グオ報道官によると、G7による対中批判は、中国の内政に深刻に干渉し、国際関係の基本原則に反するものだといいます。中国は関係国に対し、厳正な申し入れを行ったとしています。
台湾海峡:平和の鍵は「一つの中国」原則
G7は共同文書などで台湾海峡の平和と安定の重要性に言及してきましたが、グオ報道官は、台湾海峡の平和と安定に対する「最大の脅威」は、「台湾独立」を図る分裂の動きと、外部勢力による干渉にあると指摘しました。
G7に求める三つの姿勢
グオ報道官は、もしG7が本当に台湾海峡の平和と安定を気にかけるのであれば、次の三点を明確にすべきだと述べました。
- 「一つの中国」原則を支持すること
- 「台湾独立」に明確に反対すること
- 中国の平和的な統一の実現を支持すること
東シナ海・南シナ海:地域の安定を強調
海洋問題について、グオ報道官は、東シナ海と南シナ海の全体的な状況は、地域諸国の共同の努力によっておおむね安定していると強調しました。そのうえで、G7に対し、地域の関係国が積み上げてきたコンセンサスを尊重し、海洋問題を利用して国同士の間に「くさび」を打ち込まないよう求めました。
また、緊張をあおるような行動や発言を控え、地域の平和と安定に資する姿勢を取るべきだと訴えています。
経済「過剰生産能力」論争への反論
経済分野では、G7が中国の「市場のゆがみ」や「有害な過剰生産能力」を懸念していると伝えられています。これに対し、グオ報道官は、こうした見方は保護主義的な動機に基づく「誤った命題」だと強く反論しました。
そのうえで、次のような点を挙げています。
- 「過剰生産能力」や「市場のゆがみ」という表現自体が誤りだと主張
- 背後には中国の正当な発展を抑え込もうとする意図があると指摘
- 貿易問題を政治化し、外交カードとして利用していると批判
中国がG7に求めたこと
グオ報道官は、G7に対し、世界の発展と協力の大きな流れを直視し、「冷戦思考」やイデオロギー上の偏見を捨てるよう求めました。そのうえで、中国の内政に干渉したり、陣営対立をあおったりするのではなく、国際社会に実際の利益をもたらす行動に力を注ぐべきだと訴えました。
具体的には、
- 中国の内政に干渉しないこと
- 対立や対決をあおる行動をやめること
- 国際社会の安定と協力に資する実務的な取り組みを進めること
今回の発言をどう受け止めるか
今回の発言は、今年のG7サミットをめぐり、中国が示した代表的な立場と言えます。台湾海峡や南シナ海、東シナ海の安全保障、そして経済・貿易問題が一体となって議論されていることが、あらためて浮き彫りになりました。
一方で、G7側は安全保障や公平な競争条件の確保を重視し、中国に懸念を示す場面が増えています。中国とG7の間では、同じ事象をめぐって評価や言葉の選び方が大きく異なり、そのギャップが国際世論にも影響を与えています。
国際ニュースを見る私たちにとって重要なのは、どちらか一方の主張だけでなく、なぜそのような主張に至っているのか、その背景や文脈を意識して読み解くことです。今回の中国側の強い反発も、国際秩序や経済ルールをめぐる大きな議論の一部として位置づけておくと、ニュースの見え方が少し変わってくるかもしれません。
Reference(s):
cgtn.com








