上海・乍浦路に映画ファン殺到 サスペンス映画ロケ地が新名所に
上海の歴史ある通り・乍浦路(上海市虹口区)が、サスペンス映画『She's Got No Name』の舞台として注目を集め、映画ファンや観光客でにぎわっています。今年の第27回上海国際映画祭のオープニング上映をきっかけに、「オールド上海」の空気を味わおうと多くの人が足を運んでいます。
映画ロケ地が生んだ新しい観光スポット
第27回上海国際映画祭のオープニングでプレミア上映されたサスペンス映画『She's Got No Name』。その重要な舞台の一つとして登場するのが、上海市虹口区にある歴史的な通り・乍浦路です。
上映後、この通りには地元の人びとだけでなく、国内外からの観光客も訪れるようになり、作品に登場した風景を探しながら歩く人の姿が見られます。映画のスクリーンで見た「古き良き上海」の雰囲気を、実際の街で追体験したいという思いが、多くの人を引きつけているようです。
『She's Got No Name』と1940年代の上海
『She's Got No Name』は、Peter Chan監督が手がけたサスペンス映画です。1940年代の上海で実際に起きた殺人事件をもとにした作品で、多くの人気俳優が出演する豪華キャストでも話題になりました。
物語は、急速に変化する都市・上海の姿と、人びとの複雑な感情や葛藤を背景に展開していきます。中国本土 中国 では、6月21日に公開されました。国際映画祭のオープニングでのプレミア上映から一般公開へとつながる流れは、アジアの映画シーンにおける注目作としての位置づけを示していると言えるでしょう。
乍浦路で味わう「オールド上海」の雰囲気
乍浦路は、歴史的な通りとして知られ、映画の中でも「古き上海」を感じさせる重要な背景として描かれています。訪れた人びとは、作品に登場する場面を思い出しながら通りを歩き、1940年代の上海に思いを馳せています。
映画の舞台である乍浦路を実際に歩くことで、観客はスクリーンの向こう側にあった世界と、自分の足元に広がる現実の街とを重ね合わせます。その体験は、単なる観光以上に、「時間を旅する」ような感覚をもたらしているのかもしれません。
世界で広がる「映画観光」という楽しみ方
映画やドラマのロケ地を巡る「映画観光」は、近年世界各地で広がっている楽しみ方です。今回の乍浦路のように、作品に登場した場所がファンの間で「聖地」として語られることで、街の新たな魅力が発見されるケースも増えています。
映画観光が広がることで、街にとっては経済的な効果が期待できる一方で、静かな住宅街や歴史的なエリアに人が集中することによる影響も指摘されています。文化を楽しみながら、地域の暮らしや歴史をどのように守っていくのかという問いは、多くの都市に共通するテーマです。
都市にとってのチャンスと問い
乍浦路に映画ファンが集まる現象は、映画というカルチャーが都市のイメージづくりや観光戦略と密接につながっていることを示しています。同時に、歴史のある通りをどのように保存し、どのように見せていくのかという、都市政策に関わる課題も浮かび上がります。
国際ニュースとして見れば、今回の上海の動きは、アジアの大都市が「物語」と「記憶」をどのように活用しているのかを考えるヒントにもなります。日本語で国際ニュースを追う読者にとっても、映画と都市、歴史が交差するこのトピックは、アジアのカルチャーを理解するうえで興味深い素材と言えるでしょう。
訪れるなら、こんな視点で歩いてみたい
もし将来、上海を訪れる機会があり、乍浦路のような歴史的な通りを歩くとしたら、次のような視点を持つと、街の見え方が変わってくるかもしれません。
- 映画のシーンと現実の街の違いを観察し、演出と現実の境界を意識してみること
- 1940年代の上海で起きた出来事や、人びとの暮らしに思いを馳せながら歩くこと
- 観光地であっても、そこで暮らす人びとの日常を尊重しながら楽しむこと
第27回上海国際映画祭での上映をきっかけに生まれた乍浦路のにぎわいは、映画が今もなお都市の記憶を呼び起こし、人びとの足を動かす力を持っていることを静かに物語っています。スクリーンの中と現実の街とを行き来しながら、私たちはどのように歴史を受け止め、未来の都市を思い描いていくのか。そんな問いを投げかける、中国本土発の国際ニュースと言えそうです。
Reference(s):
cgtn.com








