中国の航空技術が存在感 第55回パリ航空ショーで最新戦闘機を披露 video poster
今週月曜日にフランス・パリ近郊のル・ブルジェ空港で開幕した第55回パリ航空ショーで、中国の航空企業が最新の戦闘機や民間機技術を一挙に披露し、国際航空市場における存在感をアピールしています。
パリ航空ショーで存在感を示す中国航空工業集団
中国の航空産業を代表する中国航空工業集団(AVIC)は、今回のパリ航空ショーで軍事・民間を合わせて30機種、8カテゴリーにまたがる航空機モデルを展示しています。
同社は、最新の製品だけでなく、「イノベーション」「システムとしてのソリューション」「国際協力」という三つのキーワードを前面に出し、中国の航空技術が単なる機体開発にとどまらず、ネットワークや装備全体を含めた総合力へと広がっていることを示そうとしています。
新世代ステルス戦闘機J-35Aが国際デビュー
今回、最も注目を集めているのが、新世代のJ-35A戦闘機です。J-35Aは、中型のマルチロール(多用途)ステルス戦闘機で、空中戦での制空任務に加え、地上や海上の目標に対する攻撃も担えるとされています。
ステルス戦闘機とは、レーダーに探知されにくいように機体形状や素材を工夫した戦闘機のことです。J-35Aがパリ航空ショーで初めて国際的に公開されたことで、中国の次世代戦闘機開発が新たな段階に入ったという見方も出てきそうです。
J-20とJ-10CE、主力戦闘機も勢ぞろい
J-35Aと並んで展示の中心となっているのが、すでに広く知られるJ-20とJ-10CEです。
J-20は、主に制空任務を担う重戦闘機として設計されたステルス機で、中国の航空戦力を象徴する存在です。一方、J-10CEは、長射程の空対空ミサイルPL-15Eを搭載した戦闘機で、遠距離から敵機を狙う能力に特徴があります。パリ航空ショーの会場では、これらの機体と兵器システムが一体となった「システムとしての提案」が行われている点もポイントです。
- J-35A:多用途ステルス戦闘機(空対空・対地・対艦)
- J-20:制空を重視した重ステルス戦闘機
- J-10CE:PL-15Eミサイルを運用する戦闘機
30機種・8カテゴリーが示す「システム」の時代
AVICが30機種・8カテゴリーという幅広いラインナップをそろえた背景には、航空機を単体ではなく、レーダーやミサイル、通信、支援機などを含む「システム」として提案する狙いがあります。
軍事分野だけでなく、民間航空や輸送、訓練など、さまざまな用途にまたがる機体を組み合わせることで、利用国や企業ごとに最適なパッケージを構成できることをアピールしているといえます。
国際協力と市場競争のなかで
今回のパリ航空ショーでAVICが強調しているもう一つのポイントが「国際協力」です。多くの国や地域の関係者が集まる場で、新技術や共同開発の可能性を示すことは、中国の航空産業にとって重要なメッセージになります。
ヨーロッパやアジア、中東など、航空機の需要が高い地域では、新規購入だけでなく、長期的な整備や訓練、人材育成まで含めたパートナーシップが重視されています。中国企業がこうしたニーズにどう応えていくのかは、今後の国際航空市場の構図にも影響を与えそうです。
読者が押さえておきたい視点
今回のニュースから見えてくるのは、航空技術が「どの国の機体が高性能か」という単純な比較から、「どの国がどれだけ総合的なシステムを提供できるか」という競争へと移りつつあることです。
- 各国がどのような技術や機体を前面に打ち出しているか
- どの地域との協力や市場開拓を重視しているか
- 軍事と民間技術がどのように重なり合っているか
中国の航空技術の動きは、アジアの安全保障や世界の航空産業の将来像ともつながっています。通勤中の数分でチェックできるニュースの先に、どんな構図があるのかを少しだけ想像してみると、日々の国際ニュースがぐっと立体的に見えてくるのではないでしょうか。
Reference(s):
cgtn.com








