中国映画120年:『Dingjun Mountain』から世界を席巻するアニメまで
2025年、中国映画は誕生から120周年を迎えました。中国初の映画とされる『Dingjun Mountain』から、今年アニメ映画として世界興行収入トップに立った『Ne Zha 2』まで、中国映画は国際ニュースとしても注目される存在になっています。本記事では、その出発点となった「最初の1本」を手がかりに、中国映画の「10の初めて」に思いを巡らせます。
2025年は中国映画誕生120周年
2025年は、中国で映画が制作されてからちょうど120年にあたります。1905年に生まれた中国初の映画『Dingjun Mountain』から現在までの間に、中国映画は数多くの作品とクリエイターを生み出し、国内だけでなく世界の観客にも届く存在へと成長しました。
そして今年、アニメ作品『Ne Zha 2』が世界のアニメ映画の興行収入ランキングでトップに立ちました。120年前の「白黒の短い映像」から、世界規模でヒットするアニメまで――この距離感の大きさこそ、中国映画史のダイナミズムを物語っています。
第1の「初めて」:中国で最初に制作された映画『Dingjun Mountain』
中国映画史における最初の「初めて」は、もちろん中国で初めて制作された映画です。そのタイトルが『Dingjun Mountain』です。
1905年の秋、Fengtai Photo Studioという写真館のオーナーであるRen Qingtaiは、京劇(中国の伝統的な演劇)の名優Tan Xinpeiと協力し、京劇『Dingjun Mountain』のいくつかの場面を撮影しました。いわば、舞台の名場面をそのまま「動く映像」として記録した作品だったと言えます。
この作品は同年12月28日、北京の前門地区にある大柵欄(Dashilar)歴史地区のDaguanlou Theaterで初公開されました。この公開が、中国映画誕生の瞬間として位置づけられています。
なぜ『Dingjun Mountain』は中国映画の出発点なのか
『Dingjun Mountain』が特別なのは、「初の国産映画」というだけではありません。そこには、伝統文化と新しい技術が出会った象徴的な意味があります。
- 写真館のオーナーという「新しい技術の担い手」と、京劇の大家という「伝統芸能の担い手」が協力したこと
- 舞台でしか見られなかった京劇の場面を、フィルムを通じて何度でも見られるようにしたこと
- 劇場での上映という形で、多くの人に「映画」という新しい体験を提供したこと
これらを通じて、『Dingjun Mountain』は中国映画の原点として語り継がれてきました。いま私たちがストリーミング配信や映画館で当たり前のように映画を見る、その長い歴史は、この1本から始まっています。
「10の初めて」で振り返る中国映画史
中国映画120年を振り返ると、『Dingjun Mountain』を皮切りに、いくつもの「初めて」が積み重なってきました。本来であれば、中国映画史には少なくとも10個は挙げられるほどの画期的な「初」が存在すると考えられます。
例えば、こんな節目が思い浮かびます。
- 国内で初めて制作された映画(『Dingjun Mountain』)
- 全国的な大ヒットとなった初の商業映画
- 世界の観客に広く知られるきっかけとなった初の話題作
- 国際的な映画賞で注目を集めた初の作品
- 世界の興行収入ランキングでトップとなった初のアニメ映画(『Ne Zha 2』)
どの「初めて」も、それまでの常識を一歩前に進め、中国映画の可能性を更新してきた節目だったはずです。
最新の「初めて」:世界のアニメ市場を制した『Ne Zha 2』
今年、アニメ映画として世界の興行収入トップに立った『Ne Zha 2』は、120年の歴史の最前線に立つ作品と言えます。中国制作のアニメが、グローバルなアニメ市場の頂点に立ったという事実は、中国映画の新たな段階を象徴しています。
120年前に『Dingjun Mountain』で伝統芸能の舞台をフィルムに収めたとき、中国映画はまず「記録」としてスタートしました。それが現在では、オリジナルの物語やキャラクターを通じて、世界の観客の心をつかむ「表現」となっています。
『Ne Zha 2』の成功は、技術力や制作規模だけでなく、中国映画が世界の観客と感情や物語を共有できる段階に来ていることを示していると見ることもできます。
120年の歴史から、これからの中国映画を想像する
中国映画の120年は、1本の短い作品から始まり、いまや世界的な大ヒットアニメへとつながっています。そこには、たゆまない技術の進歩、表現の模索、観客との対話が積み重ねられてきました。
日本でニュースや映画を日常的にチェックしている読者にとっても、中国映画の歩みは「アジアの隣人がどのように物語を紡いできたか」を知る手がかりになります。
- あなたが最初に見た中国映画は何だったか
- これから見てみたい中国映画はどんな作品か
- 日本や他の国の映画と、何が似ていて何が違うと感じるか
そんな問いを思い浮かべながら、中国映画120年の「10の初めて」に注目してみると、新しい発見があるかもしれません。『Dingjun Mountain』から『Ne Zha 2』までの長い時間の流れを意識すると、これから生まれてくる「次の初めて」も、きっとより面白く感じられるはずです。
Reference(s):
cgtn.com








