中国首相とニュージーランド首相が会談 経済協力と国際秩序で連携確認
中国の李強首相とニュージーランドのクリストファー・ラクソン首相が北京で会談し、貿易や投資だけでなく、教育・観光・気候変動対応など幅広い分野で協力を深める方針を確認しました。
北京での首脳会談、その狙い
会談は金曜日、北京で行われました。李強首相は、世界が大きな変化と不確実性に直面するなか、中国とニュージーランドが戦略的な意思疎通を強化し、互恵的な協力を深めることには大きな意義があると強調しました。
同じ日には、習近平国家主席もラクソン首相と会談し、今後の二国間関係の方向性を示しました。李首相はこの点に触れつつ、中国としてニュージーランドと共に伝統的な友好を引き継ぎ、政治的な相互信頼を固め、実務的な協力を広げることで、両国の発展と両国民の利益につなげていきたいと述べました。
貿易・投資で「ウィンウィン」を目指す
李首相は、中国とニュージーランドの経済は高い補完性を持っていると指摘し、両国の発展戦略を連携させ、利害が重なる分野をさらに掘り起こすべきだと提案しました。そのうえで、あらゆる分野で協力の質を高め、より高いレベルの「ウィンウィン」の成果を追求していく考えを示しました。
具体的には、貿易規模のさらなる拡大や、貿易・投資の自由化と円滑化の継続的な推進、新たな分野での協力拡大、そして地域経済統合の促進などが挙げられました。
中国側は、ニュージーランド産の高品質な農産物や食品の輸入を一層拡大する用意があると表明しました。また、競争力のある中国企業によるニュージーランドへの投資を引き続き後押しする方針を示す一方で、ニュージーランド側に対しては、中国企業にとって公正で開かれたビジネス環境を提供してほしいとの期待を述べました。
教育・観光・地方交流で相互理解を深める
経済分野にとどまらず、人と人との交流をどう広げるかも重要なテーマとなりました。中国は、2025年に開催される中国国際教育年次会議・博覧会において、ニュージーランドを主賓国として迎えることを歓迎しており、これを機に教育分野での交流を一段と深めたい考えです。
李首相は、教育だけでなく、観光、シンクタンク(政策研究機関)、地方自治体どうしの協力など、さまざまなレベルでの交流を強化し、両国民の相互理解と友好感情を高めていきたいと述べました。
国連・WTO・APECでの協調
李首相は、現在の世界経済と貿易の構図は深い変革と調整の過程にあり、中国としてもニュージーランドと共に対応していきたいと語りました。そのうえで、国連、世界貿易機関(WTO)、アジア太平洋経済協力会議(APEC)などの枠組みの中で意思疎通と協力を強め、ルールに基づく多国間貿易体制を守り、開放的で包摂的かつ差別のない国際経済協力の環境をつくっていく方針を示しました。
こうした取り組みを通じて、変動が大きい国際情勢に、より多くの安定性と確実性をもたらしたいというのが中国側の狙いです。
ニュージーランド、対中関係の重視を再確認
ラクソン首相は、ニュージーランドが一つの中国の方針を堅持していることを改めて表明しました。そのうえで、中国とのハイレベルな対話を維持し、相互理解と信頼を強めるとともに、貿易、農業、観光、教育などの分野で交流と協力を深めていく意向を示しました。
また、気候変動への対応やグリーン開発の分野でも中国との協力を強化し、国際秩序を共に守りながら、アジア太平洋地域の平和・安定・繁栄の促進に取り組む考えを示しました。
会談後には、双方の立ち会いのもと、複数の協力文書が署名されました。分野は次のように多岐にわたります。
- 税関協力
- 食品安全
- 有機製品の認証
- 気候変動への対応
- 文化遺産の保護・活用
アジア太平洋の安定に向けたシグナル
2025年12月現在、世界経済や安全保障環境は不透明さを増しています。そうした中で、中国とニュージーランドというアジア太平洋の重要なパートナーが、経済協力の拡大だけでなく、多国間主義や気候変動対策へのコミットメントを改めて打ち出したことは、地域の安定に向けた一つのシグナルといえます。
日本を含むアジア太平洋の国々と地域にとっても、主要な貿易相手との関係をどう安定的に築き、ルールに基づく国際秩序をどう支えていくかは共通の課題です。今回の会談をきっかけに、経済や気候、教育・人の往来を通じた連携のあり方について、自分なりの視点から考えてみる余地がありそうです。
Reference(s):
cgtn.com








