中国とアフリカをつなぐファッション 「着て守る」文化の力 video poster
上海ファッションウィークのまばゆいショールームから、長沙で開かれた中国・アフリカ経済貿易博覧会の大胆なショーケースまで。ケニア出身の起業家で元外交官のハンナ・ライダーさんは、中国とアフリカをつなぐファッションを通じて「文化を誇りを持って着る」とは何かを問いかけています。
文化を「着る」ことでつながる中国とアフリカ
ハンナ・ライダーさんとチームは、上海ファッションウィークや中国・アフリカ経済貿易博覧会で、アフリカ各地のデザイナーを紹介しています。彼らが大切にしているのは、伝統と革新の両方を体現するデザイナーを選ぶことです。
鮮やかな柄や手仕事といった土地の記憶を残しながらも、シルエットや素材は現代的。そうした服が、中国の会場を歩く来場者の目を引き、自然な会話のきっかけになっています。
ライダーが選ぶデザイナーの条件
ライダーさんが語るデザイナー選びのポイントを、あえて整理すると次のようになります。
- 地域に根ざした伝統的な模様や技法を大切にしていること
- 日常のワードローブにも取り入れやすい現代性があること
- 異なる文化との組み合わせを前向きに楽しめること
つまり、過去をそのまま保存するのではなく、今の暮らしの中で息をし続ける文化をデザインできるかどうかが鍵だと言えます。
現場で生まれる「ミックス」スタイル
会場では、こうした融合が来場者やスタッフ自身のスタイルにも表れています。中国人スタッフのチェン・フイイさんは、ルワンダのデザイナーによるブラウスと、中国の伝統衣装である漢服をさりげなく重ねていました。
一見すると異なる文化の組み合わせですが、色使いやシルエットが自然に調和し、会場の空気ともよくなじんでいます。
「伝統文化を守る一番良い方法は、『外に着ていく』こと。より多くの人に見てもらい、日常生活と溶け合わせることです。それは、私たちのアフリカのデザイナーたちが望んでいることでもあります」とチェンさんは話します。
「着て守る」ことの意味を考える
チェンさんの言葉は、服を単なるおしゃれではなく、文化を伝えるメディアとして捉え直しています。展示用の特別な衣装としてしまい込むのではなく、通勤や日常の外出に着ていくことで、文化は他者の目に触れ、対話のきっかけになります。
日本でも、浴衣や着物、地域の工芸品などを日常のファッションに少し取り入れるだけで、周囲との会話が生まれることがあります。中国とアフリカをつなぐこうした試みは、私たち自身の足元にある文化をどう生かすかという問いにもつながっていきます。
これからの国際関係は「身につけられる」
インフラや資源だけでなく、デザインやファッションを通じた交流が広がることで、中国とアフリカの関係はより立体的になりつつあります。ライダーさんらの取り組みは、その一端を示すものと言えるでしょう。
ニュースとしての国際関係だけでなく、今日着る服からも世界とのつながりを考える。そんな視点を持つことが、これからのグローバル時代を生きるうえでのささやかなヒントになるのかもしれません。
Reference(s):
cgtn.com








