NBAドラフト2025:ヤン・ハンセンが16位でブレイザーズ入り
中国出身センターのヤン・ハンセンが、2025年のNBAドラフトでポートランド・トレイルブレイザーズに全体16位で指名されました。中国出身選手として3人目の1巡目指名となるこのニュースは、NBAのグローバル化とアジアバスケットボールの存在感を象徴する出来事です。
16位指名とトレードの中身
ヤン・ハンセンは身長約216センチ(7フィート1インチ)のセンターとして、ポートランド・トレイルブレイザーズに全体16位で選ばれました。この指名は、メンフィス・グリズリーズとの間で指名順を入れ替えるトレードが行われた結果として実現したものです。
グリズリーズは、その見返りとして全体11位で指名されたセドリック・カワードの保有権を獲得しました。ポートランド側があえてポジションを動かしてまでヤンを指名したことからも、フロントが彼の将来性を高く評価していることがうかがえます。
中国出身3人目の1巡目指名、9人目のNBAドラフト指名
ヤンは、NBAドラフトで1巡目指名を受けた中国出身選手として3人目、全体として9人目の中国出身選手となります。これは、姚明(ヤオ・ミン、2002年)、易建聯(イー・ジエンリャン、2007年)に続く歴史の一ページです。
姚明や易建聯が築いてきた道の上に、ヤンがどのようなキャリアを重ねていくのか。中国バスケットボールにとってだけでなく、NBA全体にとっても象徴的な意味を持つ指名だと言えます。
14チームを回ったオーディションツアー
ドラフト前の1カ月ほど、ヤンは14のNBAチームでワークアウト(練習参加型のテスト)を行い、スカウトやコーチ陣に強い印象を残しました。訪れたチームには、トレイルブレイザーズのほか、フェニックス・サンズ、ミルウォーキー・バックス、インディアナ・ペイサーズ、ゴールデンステイト・ウォリアーズ、ロサンゼルス・クリッパーズなどが含まれます。
短期間で複数都市を飛び回るハードな日程の中でも、安定したプレーを見せ続けたことが、ヤンの評価を押し上げたとみられます。
評価された「バスケIQ」と多彩なスキル
スカウト陣は、ヤンの運動能力の高さに加えて、そのバスケットボールIQの高さを特に高く評価しています。パスセンスに優れ、コートを広く見渡しながら味方を生かすプレーができること、走力がありトランジション(攻守の切り替え)にも積極的に参加できることが強みとされています。
さらに、力強いジャンプからのフィニッシュに加え、ジャンプシュートも打てるため、いわゆる「現代型センター」としての可能性も秘めています。こうした総合力が、多くのチームの関心を集め、ポートランドが16位で動く決断を後押しした形です。
現代NBAで求められるセンター像にフィット
NBAでは近年、単にゴール下を守るだけでなく、ボール回しに参加し、速い展開にも対応できるセンターが重宝されています。ヤンのように、パス、走力、シュート、プレーメイクを兼ね備えたビッグマンは、戦術の幅を広げる存在として期待されます。
ポートランドとしても、若手中心の再構築を進める中で、ヤンを攻守の要としてどのように育てていくのかが大きなテーマとなりそうです。
ポートランドとアジアバスケットボールへのインパクト
トレイルブレイザーズにとって、ヤンの加入はフロントコートの将来像を左右する重要な一手です。長身とスキルを兼ね備えたセンターを軸に、ガードやフォワード陣との組み合わせ次第で新しいチーム像が描ける可能性があります。
一方で、中国出身選手がNBAドラフト1巡目で指名されることは、アジアのバスケットボールにとっても大きな意味を持ちます。若いプレーヤーにとっては、国や地域を問わず努力が世界最高峰リーグへの道につながるという、具体的なロールモデルとなるからです。
日本のファンが押さえておきたい視点
日本のバスケットボールファンや国際ニュースに関心のある読者にとって、今回の指名は次のような点で注目する価値があります。
- NBAが引き続きアジア市場とアジア出身選手を重視していること
- センターというポジションでも、多彩なスキルとバスケIQが重要視されていること
- ドラフト前のワークアウトやスカウティングのプロセスが、指名順位に大きな影響を与えること
こうした視点は、日本の選手やチームが国際舞台を目指すうえでも、戦い方や育成の方向性を考えるヒントになります。
これからの注目ポイント
ヤン・ハンセンのNBAキャリアは始まったばかりです。今後、次のような点が大きなチェックポイントとなるでしょう。
- ポートランドでどれだけ早くローテーション入りし、出場時間を得られるか
- プレーメイクやパス能力が、NBAのスピードとフィジカルにどこまで通用するか
- チームの再建プランの中で、どのような役割と責任を与えられるか
- 中国やアジアのバスケットボール界に、どのような刺激と影響を与えるか
中国出身選手として3人目の1巡目指名という節目を迎えたヤン・ハンセン。その一歩一歩が、NBAのグローバル化とアジアバスケットボールの新しい物語をつくっていくことになりそうです。
Reference(s):
cgtn.com








