国際ニュース:中国とEUが北京で会談 外交関係50年の節目に「3つの提案」
中国の王毅国務委員兼外相が北京で欧州連合(EU)および加盟国の駐中国代表と会談し、外交関係樹立50周年を迎えた中国EU関係の今後に向けて「3つの提案」を示しました。国際ニュースとして、中国とEUという二つの大きなプレーヤーがどのような関係を描こうとしているのかが改めて示された形です。
北京で中国外相とEU代表が会談
中国の王毅国務委員兼外相は、水曜日に北京でEU代表部のトップおよび加盟国の駐中国外交団と会談しました。2025年は中国とEUの外交関係樹立から50年にあたる節目の年であり、王毅外相は、この機会に中国EU包括的戦略パートナーシップを新たな段階へ引き上げるべきだと強調しました。
王毅外相は、中国とEUは現在の世界における二つの「建設的な力」であり、相互信頼を高め、違いを適切に扱い、強みを持ち寄ることで関係を発展させる必要があると述べています。
王毅外相が示した「3つの提案」
会談で王毅外相は、中国EU関係の今後に向けて次の3点を提案しました。
1. 相互尊重と核心的利益の尊重
第一に、中国とEUは相互尊重を堅持し、とくに互いの核心的利益や重大な関心事を真剣に尊重すべきだとしました。王毅外相は、中国にとって「完全な国家統一」の実現は長年の願いであり、歴史的な使命であると位置づけました。
そのうえで、中国は台湾地域が中国から分離されることを決して認めないと強調し、EUが今後も引き続き一つの中国の原則を揺るぎなく堅持し、「台湾独立」を目指すいかなる形の分裂活動にも反対するよう期待を示しました。
2. 「パートナー」という基本的な位置づけの維持
第二に、王毅外相は、中国とEUはパートナーであり、ライバルではなく、まして敵対する存在ではないと改めて強調しました。領土問題や地政学的な衝突は両者の間には存在せず、根本的な利害の衝突もないと指摘しています。
そのうえで、中国はEUとともに、協力が中国EU関係の主流となるようにしたいと述べ、関係の基本線を「対立」ではなく「協力」に置くべきだというメッセージを打ち出しました。
3. 多国間主義と国連中心の国際秩序
第三に、王毅外相は、多国間主義を堅持する重要性を強調しました。中国は、国際連合(UN)を中核とする国際システム、国際法に支えられた国際秩序、そして国連憲章の趣旨と原則に基づく国際関係の基本的な規範を断固として擁護すると述べました。
中国は一貫して和平的な対話を支持し、武力行使を拒否する立場に立つとしたうえで、中国の国家主席である習近平氏が提唱した「三つのグローバル・イニシアチブ」や「一帯一路」構想、人類が共に繁栄する「人類運命共同体」のビジョンが、国際社会に対する中国の知恵と解決策の提供だと説明しました。
王毅外相は、中国とEUは時代の潮流に従い、相互理解を深め、信頼を築き、互いの成功を支え合うことで「世界を照らしていくべきだ」と呼びかけました。
EU側:重要なパートナーとしての中国
EU代表部の責任者や加盟国の駐中国大使らは、会談の場で、中国は常にEUにとって重要なパートナーであると表明しました。
EU側は、中国と「手を携えて」未来に向かいたいとし、中国EU関係を建設的で安定したものに発展させたいと述べました。また、グローバルな課題に共同で取り組み、多国間主義を守り、世界の平和と安全を促進していく意向も示しました。
なぜこの会談が注目されるのか
今回の北京での会談は、2025年という外交関係50周年の節目に、中国とEUが改めて「パートナーシップ」と「多国間主義」を前面に押し出した点で注目されます。王毅外相の「3つの提案」は、中国が重視する核心的利益(とくに台湾地域問題)と、協力・対話・国際ルールを軸とした中国EU関係の方向性を明確にしたものといえます。
一方、EU側も中国を重要なパートナーと位置づけ、建設的で安定した関係を望む姿勢を示しました。相互に「協力」と「多国間主義」をキーワードとして確認した今回のメッセージは、国際ニュースとして、今後の中国EU関係のみならず、世界の外交・安全保障・経済秩序を考えるうえでも押さえておきたいポイントだと言えるでしょう。
Reference(s):
cgtn.com








