中国のロボットサッカー開幕 2025年世界ヒューマノイド大会テストイベント
中国・北京でロボットサッカー開幕 2025年世界ヒューマノイド大会のテストイベント
中国・北京の北京スマートEスポーツイベントセンターで、2025年世界ヒューマノイドロボット競技大会の初のテストイベントとして、完全自律型ヒューマノイドロボットによる3対3のサッカー試合が行われました。中国初の全自律型ロボットサッカー大会であり、ヒューマノイドロボットとAIの最前線を示す国際ニュースとなっています。
AIがすべてを判断するRoBoLeagueサッカー
今回のRoBoLeagueでは、人間がリモコンで操作する従来型のロボット競技とは異なり、ヒューマノイドロボットがAIだけを頼りにプレーしました。戦術の選択からポジショニング、パスやシュートのタイミングまで、すべてがAIによるリアルタイムの意思決定です。
- ロボット同士が状況を認識し、その場で最適な判断を下すリアルタイム制御
- 味方ロボットとの連携を前提にしたチームワークのアルゴリズム
- 転倒しても自力で起き上がる自己復元機能
身長1.2〜1.5メートルのヒューマノイドロボットが、ペナルティルールを最適化したシステムのもと、試合中の中断を最小限に抑えながら、滑らかな動きと組織だった攻撃を見せました。観客が目にするプレーは、人間のサッカー戦術を模したものに近づきつつあります。
大学チームが競い合う技術 4チームの個性
予選を勝ち抜き、決勝ラウンドに進んだのは4つの精鋭チームでした。それぞれがヒューマノイドロボットのどこを伸ばすかに明確なテーマを持ち、技術を競い合いました。
Blaze Team(北京情報科学技術大学)
北京情報科学技術大学のBlaze Teamは、相手ディフェンスをかわす俊敏な回避動作が特徴です。素早い方向転換や加減速を実現する制御技術が、攻撃の起点となりました。
Power Intelligent Team(清華大学)
清華大学のPower Intelligent Teamは、ロボット同士の通信プロトコルに強みがあります。ロボット間で位置やボール情報を共有することで、正確なパスワークと連携プレーを実現しました。
Mountain-Sea Team(中国農業大学)
中国農業大学のMountain-Sea Teamは、省エネルギー設計が際立ちました。長時間にわたる激しい試合でもパフォーマンスを維持できるよう、エネルギー効率を高めた設計思想が貫かれています。
世界初のヒューマノイド・ハーフマラソンから続く流れ
今回のロボットサッカーは、今年4月に行われた世界初のヒューマノイドロボット・ハーフマラソンの延長線上にあります。このハーフマラソンでは、中国・北京市大興区を舞台に、20のヒューマノイドロボットチームが21.0975キロメートルのコース完走に挑みました。
長距離を走り切ったこと自体が、ヒューマノイドロボットの持久力や環境適応力が大きく高まっていることを示しています。今回のサッカー競技は、そこからさらに一歩進み、走る・倒れる・起き上がる・連携するといった多様な動作を、瞬時の意思決定と組み合わせて高度化したものだと言えます。
なぜロボットにスポーツなのか
サッカーやマラソンといったスポーツは、ヒューマイドロボットの複雑な能力を一度に試せる実験場です。
- 視覚やセンサー情報をもとにした状況把握
- 人間に近い二足歩行による移動とバランス制御
- チームとしての協調行動と戦術判断
- 長時間動作に耐える耐久性とエネルギー管理
こうした要素が要求されるスポーツ競技で結果を出せるということは、日常生活や産業現場など、より広い場面での応用可能性も高まっていることを示唆します。北京でのロボットサッカーとハーフマラソンは、中国がヒューマノイドロボットとAIの開発で存在感を高めつつある現状を象徴的に映し出していると言えるでしょう。
国際ニュースを日本語で追う読者にとっても、スポーツとテクノロジーが交差する今回の動きは、今後のロボット社会を考える手がかりになりそうです。
Reference(s):
Robotic football kicks off China's leap in humanoid robot innovation
cgtn.com








