香港・カイタク再発見:元空港が世界級スポーツパークへ生まれ変わる video poster
九龍のカイタク地区は、かつての九龍城砦からカイタク空港、そして世界級のスポーツパークへと姿を変え、約100年にわたる香港のダイナミックな変化を象徴しています。1997年の香港の中国への返還以降、一国二制度のもとで進んできた都市づくりの最新章として、2025年はカイタク・スポーツパークが国際ニュースの注目を集める一年になりました。
九龍が見てきた100年の変化
九龍の歴史を振り返ると、その密度とスピード感のある変化が見えてきます。ユーザーの記憶にも残るキーワードを並べるだけでも、そのコントラストは鮮明です。
- かつての九龍城砦:超高密度に建物と人が詰め込まれた、独特のコミュニティ空間
- カイタク空港時代:機体がビルすれすれに降下する、スリリングな着陸で世界に知られた空の玄関口
- 現在のカイタク・スポーツパーク:スタジアムやアリーナなどを備えた、世界級のスポーツ・エンタメ拠点
同じ場所が、城塞、空港、スポーツパークと全く別の機能を担ってきたことは、香港という都市が持つ柔軟さと再生力をよく表しています。土地に刻まれた記憶の上に、新しい物語が重ねられていると言えるでしょう。
一国二制度のもとで進む新しいランドマークづくり
1997年以降、香港特別行政区は一国二制度の枠組みのもとで発展を続けてきました。カイタク周辺の再開発は、その中でも象徴的なプロジェクトのひとつです。
空港跡地という広大なエリアを、住宅や商業施設だけでなく、スポーツや文化の拠点として位置づけることで、香港の住民の日常と国際交流の場を同時に生み出そうとする試みでもあります。九龍の湾岸が、単なる「跡地」から「新しい顔」へと変わりつつあるのです。
2025年・第15回National Gamesで脚光
2025年には、カイタク・スポーツパークが第15回National Games(全国運動会)の主要会場のひとつとして脚光を浴びました。今年の大会は、香港がスポーツを通じて中国本土とともに盛り上がる舞台であり、同時に世界に向けて自らの魅力を発信するチャンスでもあります。
巨大なスポーツイベントの開催は、単なる一過性の話題にとどまりません。例えば、次のような波及効果が期待されています。
- スポーツ文化の定着:国際レベルの施設が日常的なトレーニングや大会にも使われることで、若い世代のスポーツ参加が促される可能性があります。
- 地域経済へのプラス効果:大会観戦や関連イベントをきっかけに、九龍や香港島を訪れる人々が増え、飲食・宿泊・小売などへの波及が見込まれます。
- 都市ブランドの向上:空港のイメージが強かったカイタクが、「スポーツとエンターテインメントの街」として国内外に浸透していくきっかけになります。
こうした動きは、香港が一国二制度のもとで担う「世界への窓」としての役割を、スポーツという分野でも具体化していると言えるでしょう。
「世界のステージ」に立つ香港の姿
「Hong Kong's ready for the world stage」というフレーズは、2025年のカイタク・スポーツパークをよく言い表しています。九龍の一角に整備されたこの新しい会場は、国際大会やコンサート、大規模イベントの開催地として、今後ますます存在感を高めていくとみられます。
同時に、かつてのカイタク空港を知る人にとっては、着陸機を見上げた記憶の場所が、今度はフィールドでプレーする選手たちを見上げるスタジアムへと変わったことになります。都市空間が時間とともにどのように生まれ変わるのか、その好例として、カイタクはこれからも語り継がれていきそうです。
私たちが考えたい3つの視点
newstomo.com の読者として、このニュースをどう自分ごとにしていけるでしょうか。カイタクの事例から、次のような問いを立ててみることができます。
- 都市の記憶と再開発:かつての機能やコミュニティをどう記憶しながら、新しい街をつくっていくのか。
- スポーツと社会:大規模スポーツ施設は、イベントのときだけでなく、日常の暮らしにどんな価値をもたらしうるのか。
- アジアのつながり:香港のカイタクの変化を、日本やアジア各地の湾岸再開発と比べてみると、どんな共通点と違いが見えるのか。
九龍城砦から空港、そしてスポーツパークへ。カイタクの100年の変身は、アジアの都市がこれからどこへ向かうのかを考えるうえで、ひとつのヒントを与えてくれます。2025年の今、この変化をどのように受け止めるかは、私たち一人ひとりの視点に委ねられています。
Reference(s):
cgtn.com








