中国の豪雨と猛暑:2025年7月、二極化した天気が映すもの
2025年7月初めの中国では、北・西の豪雨と南・東の猛暑という二極化した天気が同時に進行し、気候やモンスーンの変化、地域の脆弱性が浮かび上がりました。
北・西は豪雨、南・東は猛暑という「二つの顔」
2025年6月中旬以降、中国南西部の貴州省では、複数回にわたる激しい豪雨に見舞われました。これにより深刻な洪水が発生し、地質災害のリスクも高まったとされています。
その後、雨の帯は北と東へと広がり、中国気象局によると、西北地方東部、華北平原、東北地方へと拡大しました。7月初めにかけて、中国各地の天気は、北・西で頻発する大雨と、南・東で続く厳しい暑さという、対照的な姿を見せました。
広がる豪雨帯と高まる二次災害のリスク
予報では、7月上旬のある火曜日以降、太平洋高気圧(亜熱帯高気圧)が勢力を強め、西へ張り出すことで、中国の雨の帯がさらに活発化し、北と西へ拡大すると見込まれていました。
その結果として、西北、華中、華南西部などで、局地的には激しい豪雨や非常に強い雨が発生し、一部の地域では極端な大雨と、雷や突風などの強い対流性の天気が予想されていました。
当局は、特に山間部や河川沿いの地域で、以下のような二次災害への警戒を呼びかけていました。
- 土砂崩れや地滑りなどの地質災害
- 道路や地下空間の浸水を含む都市型洪水
- 河川の水位上昇や急激な増水
こうしたリスクは、地形や都市化の進行によって被害の出やすい地域で、より深刻になりやすいとされています。
長江流域を中心に「昼も夜も暑い」サウナのような猛暑
一方で、中国東部と南部の多くの地域は、亜熱帯高気圧に覆われ、厳しい暑さに見舞われました。特に長江中下流域では、上海、南京、武漢などの都市が「暑さの中心」となり、最低気温が夜間でもおよそ30度にとどまるような状態が続いたとされています。
主要な都市の中では、南京、上海、杭州、南昌、福州で、記事が書かれた時点から7日連続で、最高気温35度以上の高温が予想されていました。7月5日には、杭州の最高気温が41度に達し、市としては観測史上最も早い40度台の記録を更新する可能性が指摘されていました。
日中に体温を超えるような暑さが続くだけでなく、夜になっても気温が下がらない「寝苦しい暑さ」は、人の健康や電力需要、都市インフラに大きな負荷を与えます。
気候・モンスーン・地域の脆弱性が交差する
今回のように、北・西では豪雨が続き、南・東では猛暑が長引く状況は、単なる一時的な「異常気象」として片付けられない側面があります。記事でも指摘されているように、こうしたパターンは、次のような要因が重なり合って現れていると考えられます。
- 地球規模の気候変動による、気温や降水パターンの変化
- モンスーン(季節風)の流れ方や強さの変化
- 都市化や人口集中による、災害への脆弱性の高まり
例えば、豪雨が同じ場所に繰り返し降ると、地盤が緩みやすくなり、少しの雨でも土砂災害が起きやすい状態になります。一方で、猛暑日や熱帯夜(夜間も高温が続く日)が増えると、熱中症のリスクが高まり、高齢者や屋外で働く人々にとっては大きな負担となります。
日本とアジアにとっての意味
中国の天候は、日本を含む東アジア全体の気圧配置や季節風の流れと深く関係しています。同じモンスーンの影響を受ける地域として、中国での豪雨帯の位置や亜熱帯高気圧の張り出し方は、日本の梅雨や夏の暑さの傾向を考えるうえでも無視できません。
また、中国の大都市を襲う豪雨や猛暑は、エネルギー需要や物流、工場の稼働などにも影響を与え得ます。これは、サプライチェーンを通じて日本やアジア各国の経済活動にも波及しうる要因です。
これから私たちが意識したいポイント
2025年7月初めの中国の天気は、次のような問いを投げかけています。
- 豪雨と猛暑が同時に進行する時代に、インフラや都市計画をどう備えていくのか
- 夜も気温が下がらない暑さの中で、人々の健康をどう守るのか
- 気候やモンスーンの変化を、東アジア全体の視点からどう共有し、対応していくのか
ニュースとして状況を追うだけでなく、自分の暮らす地域で起きうる未来の姿として捉え、備えや行動を考えるきっかけにしていきたいところです。
Reference(s):
From torrential rain to sauna heat: China's early July weather
cgtn.com








