ベルギー外相、中国との協力深化を表明 中欧関係50年の節目
ベルギーのマキシム・プレヴォー副首相兼外相が水曜日の会談で、中国との友好関係を維持しつつ協力を一段と深めていく方針を示しました。中国の王毅外相との協議は、中欧(中国・EU)外交関係樹立50周年となる2025年の国際ニュースとしても注目されています。
会談の概要:友情と実利を前面に
プレヴォー外相は会談で、情勢がどう変化しても「ベルギーは中国の友人であり続ける」と強調し、前向きで建設的な姿勢で中国との協力を深めたいと述べました。王毅外相も、中国とベルギーの関係が中国・EU関係全体の安定を支える「柱」になっていると位置づけています。
- ベルギーは中国を「最も重要な貿易相手」と評価
- 両国は「相互尊重と信頼」に基づく友好協力の包括的パートナーシップを維持
- 2025年は中国とEUの外交関係樹立50周年の節目
- 複雑な地政学情勢の中で、対話と多国間主義を再確認
ベルギー側のメッセージ:一つの中国と多国間主義を再確認
「中国は最重要の貿易相手」
プレヴォー外相は、中国がベルギーにとって最も重要な貿易相手であると指摘し、これまでの高品質な協力の成果を評価しました。経済関係を単なる数字だけでなく「実りある協力」として位置づけた点が印象的です。
一つの中国政策を明確に支持
プレヴォー外相は、ベルギーが「一つの中国」政策を堅持していることを改めて表明し、台湾は中国の一部だと強調しました。この立場は、中国側が重視する核心的な関心事項に配慮した発言といえます。
ビザ免除と人的交流の期待
プレヴォー外相は、中国がベルギー市民にビザ免除措置を導入したことに謝意を示しました。あわせて、文化交流や人的往来をさらに強化したいとの考えを示し、ビジネスだけでなく人と人とのつながりを重視する姿勢を見せています。
中欧首脳会議を「チャンス」に
EUと中国の関係については、現在の複雑で緊張感のある地政学的状況の中でも、双方が多国間主義と国際法を守っていると評価しました。そのうえで、次回の中欧首脳会合を、対話と協力を一段と深める機会としたいと述べています。
中国側のメッセージ:信頼と「高水準の開放」を強調
中ベルギー関係は「中欧関係の安定の柱」
王毅外相(中国共産党中央政治局委員)は、中国とベルギーが長年にわたり相互尊重と信頼の関係を築き、友好協力の包括的なパートナーシップを形成してきたと振り返りました。そのうえで、この二国間関係が中国・EU関係における安定の柱となっていると強調しました。
対面の対話で「誤解を払拭」
王毅外相は、国際情勢が揺れ動くなかで、中国とEUが顔を合わせた対話を強め、相互信頼を高め、誤解を解いていくことが一層重要になっていると指摘しました。新しいベルギー政権には、中国とEUの間で対話と理解、協力の「橋」を築く役割を期待すると述べています。
「高水準の開放」へと加速
中国側は現在、市場アクセスの条件を引き下げるなど、高いレベルの対外開放に向けた新たな段階に入っていると説明しました。ベルギーとの人的往来を円滑にする措置も拡大していく方針を示し、ビジネスや観光、学術交流など幅広い分野での接点を増やす姿勢を見せています。
中欧関係50年:欧州統合を支持
王毅外相は、今年が中国とEUの外交関係樹立50周年にあたることを踏まえ、中国は欧州統合のプロセスを支持すると表明しました。そのうえで、EUに対し、中国の発展と振興を前向きかつ友好的に受け止め、理性的で現実的な対中政策をとるよう期待を示しました。
国際秩序をめぐる連携の呼びかけ
国際情勢が不安定さを増すなかで、中国はEUとの間で戦略的な意思疎通と協力を強化し、国連憲章の目的と原則を共に守り、国際的な自由貿易体制を維持し、国際的な公平と正義を守りたいと述べました。
なぜ今、この中欧関係のニュースが重要か
今回の会談は、単なる二国間のやりとりを超え、より大きな中欧関係の流れを映し出しています。2025年の節目に行われた対話から、いくつかのポイントが浮かび上がります。
- 長期的な視点:外交関係樹立50年という時間軸を踏まえ、双方が関係を「維持・安定させる」方向性を明確にしていること
- 対話の重視:地政学的な緊張が続くなかでも、直接会って話し合うことの重要性を双方が強調していること
- 人の往来の拡大:ビザ免除や人的交流の強化は、企業活動だけでなく、文化・教育・観光面にも影響を与えうること
- 多国間主義へのコミット:国連や自由貿易体制、国際法といった「ルール」に対する重視を再確認していること
日本の読者への示唆:欧州は中国とどう向き合おうとしているか
日本から見ると、中国とEUの関係はやや距離のある国際ニュースに感じられるかもしれません。しかし、今回のベルギーと中国のやりとりには、いくつか考えるヒントがあります。
- 安全保障環境が不透明ななかでも、経済・人の交流を維持しつつ対話の窓口を確保しようとしていること
- 「一つの中国」政策や多国間主義など、原則面での立場を明確にしながら関係の安定を図ろうとしていること
- ビザや人的往来の制度変更が、実際の交流のボリュームを変えうる重要な要素になっていること
スマートフォンで国際ニュースを追う日本の読者にとっても、欧州が中国との関係をどのように位置づけ、どこに協力の余地を見出しているのかを知ることは、自国の外交やビジネスのあり方を考えるうえで参考になりそうです。
今後の焦点:次の中欧首脳会合へ
プレヴォー外相と王毅外相は、今後の中欧首脳会合を、意思疎通と協力を深める重要な場と位置づけました。この会合に向けて、ベルギーがどのように「橋渡し役」を果たしていくのか、中国とEUがどこまで信頼を積み上げられるのかが注目されます。
両外相はまた、国際情勢における「ホットスポット」問題についても意見交換を行いました。具体的なテーマは明らかにされていませんが、動揺する世界情勢のなかで、中国とEUがどのような共通の基盤を見出していくのかは、今後もウォッチしていく必要がありそうです。
Reference(s):
Belgian FM vows to continue to deepen cooperation with China
cgtn.com








