習近平氏が米国若者ピックルボール交流団に返信 スポーツでつなぐ米中
中国の習近平国家主席が、米国の若者ピックルボール文化交流団に返信したことが明らかになりました。スポーツを通じた若者交流が、米中関係の未来をどう変えていくのか注目されています。
習近平氏が米国若者に送ったメッセージ
中国の習近平国家主席は最近、米国メリーランド州モンゴメリー郡から中国を訪れた若者ピックルボール文化交流団の教師と学生から届いた手紙に返信しました。この交流団は、5年間で5万人の米国の若者を中国に招き、交流や留学の機会を提供するイニシアチブの一環として訪中しました。
習主席は、交流団の訪中が成功裏に終わったことに祝意を表し、ピックルボールが中国と米国の若者同士の新しい絆になっていることをうれしく思うと伝えました。
さらに習主席は、「中国と米国の関係の未来は若者にかかっている」と強調し、交流団のメンバーが両国の友好の「大使」となり、両国民の友情をさらに深めるためにいっそうの貢献をすることへの期待を示しました。
ピックルボールとは? 気軽さが生む「距離の近さ」
ピックルボールは、テニスやバドミントン、卓球の要素を取り入れたラケットスポーツです。比較的コンパクトなコートで、軽いラケットと専用ボールを使ってプレーし、ルールもシンプルなため、幅広い世代が楽しめるのが特徴とされています。
今回の交流団の訪中では、このピックルボールを通じた交流イベントが行われ、中国の若者との間で一緒にプレーしながら交流が進みました。高度な語学力や専門知識がなくても、一緒に体を動かせば自然と笑顔や会話が生まれる──そうしたスポーツならではの強みが、国際交流の現場で改めて生かされた形です。
「5年間で5万人」イニシアチブの狙い
今回の交流は、習主席が打ち出した「5年間で5万人」のイニシアチブに基づくものです。この構想は、今後5年間で合計5万人の米国の若者を中国に招き、交流や学びの機会を提供するというものです。
モンゴメリー郡の教師と学生は、訪中後に習主席あての手紙を送り、このイニシアチブに対する感謝の気持ちを伝えました。4月の訪問で参加したピックルボール交流や、中国の若者と築いた友情の体験を共有したとされています。
「米中関係の未来は若者に」──なぜ若者交流が重要なのか
習主席が「中国と米国の関係の未来は若者にかかっている」と述べた背景には、長期的な視点があります。政治や安全保障をめぐる議論が注目されがちな米中関係ですが、その土台を支えるのは、相手の社会や文化を実際に見てきた人々の経験です。
若いうちに相手国を訪れ、同世代の人とスポーツや文化活動を通じて時間を共にすることは、「ニュースで見る国」ではなく「知り合いが住む国」として相手を捉え直すきっかけになります。こうした体験の積み重ねが、将来のビジネスや学術、地域交流の場面で生きてくる可能性があります。
米国の若者が見た中国、そして次のステップ
交流団の教師と学生は、習主席への手紙の中で、4月の中国訪問での経験を振り返りました。ピックルボール交流を通じて中国の若者とプレーを共にし、長く続く友情を育むことができたとしています。
また彼らは、次は中国の若者を米国に招きたいという思いも表明しました。行き来を重ねることで、単発のイベントにとどまらず、継続的なネットワークや信頼関係が生まれていくことが期待されます。
市民レベルの交流が米中関係にもたらすもの
政府間の対話や外交交渉が複雑さを増す一方で、今回のような若者や市民レベルの交流は、より素朴で率直な対話の場を生み出します。スポーツをきっかけにした共同体験は、相手への固定観念を和らげ、互いの共通点に目を向ける手助けになります。
米国の若者が中国を訪れ、中国の若者が米国を訪れる──そうした往来が積み重なることで、両国の人々が相手を理解しようとする土台が少しずつ広がっていきます。今回の習主席からの返信は、こうした草の根の交流を一層後押しするメッセージだといえます。
日本から見える「スポーツ×国際交流」のヒント
今回のニュースは、米中関係に関する国際ニュースであると同時に、日本にとっても示唆に富んだ出来事です。新しいスポーツや文化活動をきっかけに若者同士が自然に集まり、国境を越えたつながりをつくるという発想は、日本と世界との交流にも応用しやすいからです。
部活動や地域のスポーツクラブ、大学のサークル活動など、若者が集まる場は日本にも多くあります。そうした場に海外からの若者を招いたり、日本の若者が外に出ていったりすることで、ニュースや教科書だけでは伝わらない「生きた世界」を知る機会が広がるかもしれません。
ピックルボールをめぐる今回の交流は、スポーツが国際関係において果たしうる役割と、若者が未来を形づくる存在であることを改めて浮き彫りにしています。今後、5年間でどのような交流の物語が積み重ねられていくのか、注目が集まりそうです。
Reference(s):
Xi replies to U.S. youth pickleball cultural exchange delegation
cgtn.com








