孔子で読み解く国際ニュース:ニシャン世界文明フォーラムと留学生クイズ video poster
孔子の故郷として知られる中国東部・山東省曲阜市で、第11回ニシャン世界文明フォーラムが開催されました。文明間の対話を掲げるこの国際ニュースと、中国で学ぶ留学生による孔子クイズ企画をあわせて見ると、古典と現代社会のつながりが少しクリアに見えてきます。
孔子の故郷・曲阜で開かれた「文明の対話」
今夏7月9日と10日、山東省曲阜市は第11回ニシャン世界文明フォーラムの舞台となりました。地元当局は金曜日に開催を発表し、幅広い国や地域からの参加が見込まれていました。
このフォーラムは、異なる文明同士が対話を通じて学術交流を深め、グローバル化の時代にどのように共存していくかを探ることを目的としています。主催側は、文明間の対話を通じて学術的な水準を高めつつ、調和ある共生の道を議論する場にしたいとしています。
孔子が生まれ育った曲阜で、世界の国や地域から集まった参加者が「文明とは何か」「違いを超えてどう共に生きるか」を語り合う光景は、古典と現代が交差する一つの象徴と言えるでしょう。
国際学生が挑戦した「孔子の名言クイズ」
文明間の対話は、大きな国際フォーラムの場だけで起きているわけではありません。日常のキャンパスでも、静かなかたちで続いています。中国で暮らす国際学生は、孔子についてどれくらい知っているのでしょうか。
CGTNの記者ナディム・ディアブさんは、中国に滞在する複数の国から来た留学生を招き、孔子の有名な言葉に関するクイズ企画を行いました。参加した学生たちは、孔子の名言がどのような意味を持つのか、自分なりの理解を求められます。
このようなクイズは、単なる知識テストではありません。背景の異なる人たちが同じ言葉を前にしたとき、それぞれどんな価値観や経験を重ね合わせるのかを知るきっかけでもあります。まさに小さな「文明の対話」として機能していると言えます。
時間と空間を超える「孔子との対話」
古代中国の思想家・孔子の言葉は、長い時間を経て世界各地に広がり、今も引用され、解釈され続けています。ニシャン世界文明フォーラムと留学生によるクイズ企画は、いずれも「時間と空間を超えた孔子との対話」という視点で読み取ることができます。
- 曲阜でのフォーラムでは、異なる文明や文化の背景を持つ参加者が集まり、現代の課題に対して過去の思想や経験をどう生かせるかを議論します。
- 留学生のクイズ企画では、一人ひとりが自分の言葉で孔子の考え方を解釈し、自分の生活や学びと結びつけようとします。
- どちらも、「一つの正解」を探すというより、さまざまな視点が交わるプロセスそのものに意味を見いだそうとしている点が共通しています。
こうした取り組みは、過去の偉人を遠くから仰ぎ見るのではなく、「今ここ」の対話に参加してもらう試みだと位置づけることができます。
日本の私たちにとっての問い
日本でも、学校教育やビジネスの場で孔子の名前や言葉に触れる機会は少なくありません。しかし、それを「東アジアの古典」として安全な距離から眺めるのか、それとも現代の国際ニュースや社会問題を考えるためのヒントとして読み直すのかで、意味合いは大きく変わってきます。
曲阜でのニシャン世界文明フォーラムと、中国で学ぶ留学生たちのクイズ企画は、日本にいる私たちにも次のような問いを投げかけているように見えます。
- 異なる文化や価値観を持つ相手と、どのように落ち着いた対話を続けていけるのか。
- 歴史や古典から、今の社会や自分の生活に役立つ知恵をどう取り出すのか。
- 自分が当たり前だと思っている考え方を、一度相対化し、他者の視点から見直すことができるか。
ニュースが次々と更新される日々の中で、こうした長い時間軸に立った問いに向き合う余裕はなかなか持ちにくいものです。だからこそ、孔子の故郷・曲阜から発信される文明対話や、留学生たちの素朴なやり取りをきっかけに、自分自身の「対話のスタイル」を静かに振り返ってみることには意味があるのではないでしょうか。
Reference(s):
cgtn.com








