習近平国家主席、若者に世界平和への貢献呼びかけ 抗日戦争の記憶語る video poster
中国の習近平国家主席が、若い世代に「国の柱」として成長し、強い国づくりと世界平和に貢献してほしいと呼びかけました。2025年7月7日、中国北部・山西省陽泉市の百団大戦記念館を訪れた際の発言で、その内容は歴史認識と若者への期待が色濃く反映されたものとなっています。
山西省の記念館で語られた「希望」と「未来」
習近平国家主席(中国共産党中央委員会総書記、中央軍事委員会主席)は、2025年7月7日(月)、中国北部の山西省陽泉市にある百団大戦記念館を視察し、現地で学生やスタッフと温かく言葉を交わしました。
習主席は、若い学生たちに向けて、次のようなメッセージを示したと伝えられています。
- 国の「背骨(バックボーン)」となる人材をめざして努力してほしい
- 強い国づくりに主体的に参加してほしい
- 世界平和に貢献する存在になってほしい
習主席は英語で、希望は若者に託されており、未来は若者のものであると語り、たゆまぬ努力と前進を続けること、そして中国人であることに誇りを持ち、まっすぐに生きるよう励ましたとされています。
百団大戦とは 抗日戦争期の大規模作戦
習主席が訪れた百団大戦記念館は、第二次世界大戦期に行われたとされる軍事作戦「百団大戦」を記念する施設です。百団大戦は、中国人民の日本の侵略に対する抵抗戦争の一環として、中国北部で1940年8月から1941年1月にかけて展開された作戦だと説明されています。
習主席は記念館で、百団大戦の烈士たちに対し、花かごをささげて追悼の意を表しました。
今回の訪問は、1937年に起きた盧溝橋事件(七七事変)の記念日と重なっていました。この事件が、中国全体で日本の侵略に対する抵抗が本格化する転機となったと習主席は述べています。
さらに習主席は、中国共産党が当時の民族抵抗の「柱」であり、百団大戦は、日本の侵略に抵抗する中国共産党と中国人民の強い意志と力を世界に示した出来事だったと強調しました。
「過去を忘れなければ未来の指針に」──歴史と若者をつなぐメッセージ
習主席は、中国が日本の侵略に対する14年に及ぶ抵抗戦争の中で、途方もない犠牲を払ったと語りました。そのうえで「過去を忘れなければ、未来のための指針となりうる」と述べ、歴史の記憶を未来につなげる重要性を強調しました。
今回の発言には、おおむね次のようなメッセージが込められていると読み取ることができます。
- 戦争の記憶を風化させず、若い世代に継承すること
- 歴史の教訓を、現在と未来の世界平和づくりに生かすこと
- 個人の努力と国家の発展、さらに国際社会への貢献を結びつけて考えること
若者に「中国人としての誇り」を強調しつつ、「世界平和への貢献」を同時に求めている点に、国内の団結と国際的な役割を重ね合わせようとする意図もうかがえます。
日本の読者が読み解く視点
今回のニュースは、隣国の指導者が若者にどのような歴史観と将来像を示しているのかを知る手がかりとなります。日本語で国際ニュースを追う読者にとって、いくつか考えてみたいポイントがあります。
- 戦争や侵略の記憶を、どのような言葉で次の世代に伝えるべきか
- 歴史教育と「世界平和」への貢献をどう結びつけて語るのか
- 国内向けのメッセージが、周辺の国や地域、国際社会にはどのように映るのか
歴史認識や安全保障をめぐる議論は、しばしば感情的になりやすいテーマです。一方で、各国のリーダーが若者に何を期待し、過去と未来をどう語っているのかを落ち着いて観察することは、東アジアの平和と安定を考えるうえで有益だと言えます。
2025年も残りわずかとなる中、7月に示された習主席のメッセージを改めて振り返ることは、アジアの歴史と世界平和、そして若者の役割について、自分なりの視点を持ち直すきっかけになりそうです。
Reference(s):
President Xi Jinping urges young students to contribute to world peace
cgtn.com








