国際ニュース:中国の李強首相、第17回BRICSで開かれた世界経済を提唱
中国の李強首相、「開かれた世界経済」をBRICSで強調
世界経済の分断や保護主義への懸念が高まるなか、中国の李強首相は、第17回BRICS首脳会議の全体会合で、開かれた世界経済の構築に各国がコミットし続けるべきだと呼びかけました。李首相は、一方的な措置や保護主義に反対する姿勢を改めて示し、協調による成長の重要性を訴えています。
第17回BRICS首脳会議での主なメッセージ
李首相は、日曜と月曜に開かれた第17回BRICS首脳会議の全体会合で演説し、世界経済や国際協調に関する複数のテーマに踏み込みました。会合にはBRICS各国の首脳に加え、パートナー国やゲスト国、国際機関の代表も出席しました。
1. 産業・サプライチェーンの安定を最優先に
李首相が特に強調したのが、産業とサプライチェーンの「安定」と「円滑さ」を維持する必要性です。地政学的な緊張や貿易摩擦が続くなか、特定の国や地域への過度な依存を減らしつつも、世界全体としては分断ではなく連結性を保つべきだというメッセージと受け止められます。
サプライチェーンの混乱は、エネルギーや食料、半導体など、日常生活に直結する分野にも影響を与えます。李首相の発言は、こうしたリスクを抑え、安定した供給網を築く必要性を国際社会に訴えるものです。
2. 一方主義と保護主義への反対
李首相は、特定の国が自国の判断で関税引き上げや輸出規制を行う「一方主義」と、国内産業を守る名目で過度な貿易制限を行う「保護主義」に対して、改めて反対の立場を示しました。
開かれた世界経済を維持するためには、ルールに基づく国際貿易体制と、多国間での対話・調整が重要だとしています。これは、自国優先の動きが強まりがちな現在の国際情勢に対し、協調路線を打ち出すメッセージとも言えます。
3. 多国間主義とグローバル課題への連携
演説では、経済だけでなく、人工知能(AI)、環境・気候変動、グローバルヘルスといった幅広いテーマも取り上げられました。李首相は、これらの課題は一国だけでは解決できず、多国間主義、つまり複数の国がルールや枠組みを共有しながら協力する姿勢が不可欠だと強調しました。
- AI:技術革新の利点を公平に分かち合いながら、リスク管理や倫理の議論を進めるべき分野
- 環境・気候変動:長期的な投資と国際協調が必要な地球規模の課題
- グローバルヘルス:感染症対策や医療体制の強化などでデータ共有と支援の仕組みづくりが重要
BRICSという枠組みの重み
BRICSは、ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカを中心とする新興国の協力枠組みです。経済成長が続く国が多く、世界人口やエネルギー需要、貿易量の面でも大きな存在感を持っています。
今回の第17回首脳会議の全体会合には、BRICSメンバーだけでなく、パートナー国やゲスト国、国際機関の代表も参加しました。李首相の発言は、こうした広がりを持つ場で示されたことから、新興国と他の国・地域との連携の方向性を示すメッセージとしても位置づけられます。
日本やアジアの読者にとっての意味
日本やアジアの企業・消費者にとっても、開かれた世界経済やサプライチェーンの安定は直接的な関心事です。エネルギー価格、食料輸入、製造業の部品調達など、多くの分野が国際的なネットワークに依存しています。
- 貿易ルールや関税の動きは、輸出入のコストや企業戦略に影響
- AIや環境、気候変動をめぐる国際協調は、新しいビジネス機会や規制の形を左右
- グローバルヘルス分野の連携は、医薬品や医療技術のアクセスにも関わる
第17回BRICS首脳会議で示された中国の姿勢は、今後の国際交渉や地域協力の形を考えるうえで、アジアに暮らす私たちにとっても無視できない要素となりそうです。
分断か協調かが問われる世界経済
李強首相が呼びかけた「開かれた世界経済」と「多国間主義」は、分断か協調かという国際社会の大きな問いに対する一つの答えと言えます。今後、BRICSや各国がどのように協力し、実際の政策やルールづくりにつなげていくのかが注目されます。
Reference(s):
Chinese premier calls for commitment to building open world economy
cgtn.com








