Xizang・パルコ寺の空に「完全な円の虹」 夏の雨上がりに現れた吉兆の光景
2025年夏、中国・シーザン(Xizang)自治区ギャンツェ県にある歴史的なパルコ寺(Palcho Monastery)の上空に、まれな「完全な円の虹」がかかりました。雨上がりの山あいに現れたこの光景は、自然の美しさとともに「吉兆」としても語られています。
山あいのパルコ寺を包んだ「光の輪」
この日、ギャンツェ県では夏の雨がひとしきり降ったあと、空が少しずつ明るさを取り戻していました。そのとき、山々に抱かれるように建つパルコ寺の上空に、虹がゆっくりと姿を現し、やがて空をぐるりと囲むような完全な円になったと伝えられています。
静かにたたずむ歴史ある寺院と、その上に浮かぶ透明な光の輪。霧がかった山々のシルエットと重なり合い、まるで寺院そのものが光で守られているかのような印象を与えます。
なぜ「完全な円の虹」はめったに見られないのか
虹は一般的に「半円のアーチ」として目にすることが多いですが、虹そのものは本来、光の輪に近い形をしています。私たちが地上から見ると地平線にさえぎられるため、半分だけが見えているにすぎません。
一方で、今回のような「完全な円の虹」は、次のような条件が重なるときに観測されやすいとされています。
- 太陽の光が背後から差し込み、前方に細かな水滴が広がっていること
- 周囲に高低差のある地形があり、視点がやや高い位置にあること
- 雨や霧が部分的に残り、背景が暗めで虹の色が際立つこと
山岳地帯の寺院という環境は、こうした条件がそろいやすく、「完全な円の虹」が現れたとしても不思議ではありません。それでも、実際にその瞬間に出会える人は多くなく、「まれな現象」と言われるゆえんです。
「円」が象徴するもの──完全さ、成功、そして吉兆
今回のような完全な円の虹は、しばしば「物事の完成」や「成功」の象徴とされます。円は切れ目のない形であることから、人生や仕事、人間関係が一つのまとまりとして調和しているイメージと結びつけられます。
完全な円の虹は、「完全性と成功の象徴」であり、「祝福と幸運をもたらす縁起の良いサイン」として語られることもあります。歴史あるパルコ寺の上空にこうした虹が現れたことは、多くの人にとって心強いメッセージのようにも感じられるでしょう。
写真や動画だけで終わらせない「見る力」
スマートフォンがあれば、私たちは世界のどこかで起きた、美しい自然現象の写真や動画をすぐに目にすることができます。Xizangのパルコ寺の虹も、その一つと言えます。
一方で、その光景の背景にある自然の仕組みや、そこに重ねられてきた人々の意味づけを知ることで、ニュースは単なる「きれいな写真」から、少しだけ考えさせられる情報に変わります。
山あいの寺院と完全な円の虹──その組み合わせは、私たちに次のような問いも投げかけているのかもしれません。「自分にとっての『円』とは何か」「いま何を完成させたいのか」。
日常の延長線上にある「遠い空」
日本で空を見上げる日常と、Xizangの高地で空を見上げる日常は、距離こそあれどどこかでつながっています。どちらの空にも、雨が降り、雲が流れ、そして虹がかかることがあります。
遠い地域の自然現象のニュースは、自分の日常とは無関係に見えるかもしれません。しかし、「あの空の向こうでも、誰かが同じように虹を見上げている」と想像することは、分断ではなくつながりを意識する、ささやかなきっかけにもなります。
次に雨上がりの空を見上げるとき、パルコ寺の上に現れた完全な円の虹を、少しだけ思い出してみてはいかがでしょうか。
Reference(s):
cgtn.com








