習近平国家主席、文明間対話と協力の「世界ネットワーク」提案
中国の習近平国家主席は、北京で開かれた「グローバル文明対話閣僚会合」に寄せた書簡の中で、各国と協力して文明間の対話と協力のための世界的なネットワークを構築する用意があると表明しました。文明の多様性を尊重し、相互学習と包摂を通じて世界の平和と発展を後押しする構想で、国際ニュースの現場でも注目を集めています。
習主席(中国共産党中央委員会総書記)は、文明の平等、相互学習、対話、包摂を掲げる「グローバル・シビリゼーション・イニシアチブ(GCI)」の実行を進めることで、人類文明の前進と世界の平和・発展に新たな原動力を提供したいと強調しました。
北京で「グローバル文明対話閣僚会合」が開幕
習主席が書簡を送ったグローバル文明対話閣僚会合は、中国・北京で開幕しました。会合のテーマは「世界の平和と発展のために人類文明の多様性を守る」とされています。
この会合は、中国共産党中央宣伝部と中国共産党中央対外連絡部が共催し、およそ140の国と地域から600人以上の参加者を集めました。国連のアントニオ・グテーレス事務総長も祝意のメッセージを送り、国際機関として文明間対話の重要性に支持を示しています。
さらに、インドネシア、ナミビア、日本、ベルギーの元首脳らも開幕式で演説し、それぞれの経験を踏まえつつ、理解と信頼を深めるための対話の必要性を語りました。
習近平国家主席、「文明間対話と協力の世界ネットワーク」を呼びかけ
習主席は書簡の中で、中国が他国と協力し、文明間の対話と協力を促す世界的なネットワークづくりに取り組む用意があると表明しました。また、文明間の平等、相互学習、対話、包摂を擁護し、GCIを具体的に実行していく考えを改めて示しました。
こうした取り組みによって、人類文明の発展に新たな勢いを与えるとともに、世界の平和と発展の推進に貢献したいという姿勢を打ち出しています。
多様な文明と相互学習の重要性
習主席は書簡の中で、「世界は本質的に多様な文明の場だ」と指摘し、歴史は文明が交流と相互学習を通じて発展し、人類が前進してきたことを示していると述べました。
また、現在の世界について、変革と不安定さが絡み合い、人類が新たな岐路に立っていると表現。文明が疎遠さを交流によって乗り越え、衝突を相互学習によって乗り越える必要があると強調しました。
参加者に対しては、理解と友情を深め、文明間の調和ある共存を実現するために、踏み込んだ議論を通じてコンセンサスを築き、それぞれの知恵と力を寄せ合うよう呼びかけました。
グローバル・シビリゼーション・イニシアチブ(GCI)の位置づけ
会合の開幕式で演説した中国共産党中央政治局常務委員であり党中央書記処のメンバーでもある蔡奇氏は、習主席が2年以上前に提唱したグローバル・シビリゼーション・イニシアチブ(GCI)が、国際社会から熱烈な反響と前向きな反応を得ていると述べました。
蔡氏によれば、GCIは「共通点を追求しつつ、違いを残す」という原則を掲げ、中国の優れた伝統文化に深く根ざしています。同時に、多くの国々が共有する文化的価値観とも響き合うものだと説明しました。
文明間の対話と包摂を重視するこの構想が、どのように具体化されていくのかは、今後の国際協力の一つの焦点になりそうです。
多国間協力の場としての意味
今回の会合は、中国が掲げるGCIを背景に、人類文明の多様性を守るための国際的な連携を話し合う場となりました。国連や各国の元首脳が参加したことは、「文明」を切り口とした対話が、多国間協力の新たなテーマとして位置づけられつつあることを示しています。
文明の違いは対立の原因にもなり得ますが、習主席や蔡氏のメッセージは、その違いを前提としながらも、共通の課題に向けて協力する可能性に光を当てるものでした。
読者が押さえておきたいポイント
- 中国は文明間対話と協力を軸にした世界的ネットワークの構築を提案し、その枠組みとしてGCIを位置づけています。
- GCIが掲げる「共通点を求めつつ違いを残す」という原則は、価値観や制度の違いがある中で、対立よりも対話を重視する姿勢を示しています。
- 約140の国と地域から600人以上が参加し、国連事務総長や各国の元首脳も関与するこの会合が、今後どのような具体的な協力や合意につながるかが注目されます。
分断や不信が語られることの多い国際社会において、「文明間の対話」をキーワードにした今回の動きは、世界の平和と発展を考えるうえで一つの重要な流れと言えます。日本を含む各国が、この流れにどのように関わっていくのかも、今後の国際ニュースの見どころになりそうです。
Reference(s):
Xi calls for global dialogue, cooperation among civilizations
cgtn.com








