敦煌アカデミー蘇伯民院長が語る文化遺産保護の最前線 video poster
中国の代表的な文化遺産である敦煌の保護について、敦煌研究院(Dunhuang Academy)の蘇伯民院長が、国際メディアCGTNのインタビューに応じ、具体的な取り組みと今後の方向性を語りました。文化遺産と国際ニュースの両面から、2025年のいま考えておきたいテーマです。
文明間対話をテーマにした並行フォーラム
今回のインタビューは、文明間の交流と相互理解をテーマにした並行フォーラム「Inter-Civilization Exchanges and Mutual Learning: Cultural Inheritance and Innovation」のセッションの一つとして行われました。フォーラムでは、異なる文明が歴史を通じてどのように影響し合い、その遺産をどのように次世代へ受け渡していくかが議論されています。
敦煌は、シルクロードの要衝として多様な文化や宗教が出会った場所であり、まさに文明間の交流を象徴する存在です。その敦煌をどのように守り、生かしていくのかは、世界の文化遺産保護を考えるうえでも大きな関心事となっています。
蘇伯民院長が語った敦煌保護のポイント
CGTNのインタビューの中で、蘇伯民院長は敦煌アカデミーが進める文化遺産保護の枠組みについて説明しました。その内容は、次のような方向性に整理できます。
- 壁画や石窟の状態を長期的に追跡するための科学的な調査とモニタリング
- デジタル技術を活用し、画像やデータとして高精細に記録することで、研究と公開の双方に生かす取り組み
- 観光による負荷を抑えつつ、現地の経済や地域社会とも共生できるような来訪者管理の工夫
- 他国の研究機関や専門家との連携を通じた国際協力と人材育成
こうした取り組みは、単に貴重な文化財を保存するだけでなく、敦煌が持つ物語を、2025年を生きる私たちに伝え直す試みでもあります。
なぜ敦煌の保護はグローバルな関心事なのか
敦煌の壁画や文献には、東西の宗教や思想、芸術が交わるプロセスが生々しく刻まれています。そこには、文化が衝突ではなく、交流と学び合いによって豊かになり得るというメッセージが読み取れます。
気候変動や観光の集中、紛争などにより、世界各地で文化遺産が危機にさらされている今、敦煌の保護は単なる一地域の話ではありません。文明間の対話をどう守り、更新していくかという、グローバルな課題と直結しています。
日本の読者にとっての問いかけ
今回の蘇伯民院長の発言は、日本に暮らす私たちにとっても他人事ではありません。日本各地にも、歴史的建造物や祭り、技術など、守るべき文化遺産が数多くあります。
- 観光と保護のバランスをどう取るのか
- デジタル技術を、単なる記録ではなく「次の世代への橋」としてどう活用するのか
- 地域の人々が文化遺産にどう関わり続けるのか
敦煌アカデミーの取り組みは、こうした問いを考えるうえで、一つの参考事例になります。国際ニュースとしての敦煌をフォローすることは、自分たちの足元の文化を見つめ直すきっかけにもなりそうです。
Reference(s):
cgtn.com








