中国と米国の若者が歌う平和 福州から届く国際合唱ニュース video poster
米国の児童合唱団「ワン・ボイス・チルドレンズ・クワイア」が、中国の若者と手を取り合い、太平洋を越えた平和への願いを歌声に乗せています。今年、北京の天壇で中国の観客を感動させた彼らは、いま福建省福州市で地元高校生と共演し、新たなハーモニーを生み出しました。
北京で生まれたハーモニーが福州へ
ワン・ボイス・チルドレンズ・クワイアは、今年初めに北京の天壇で公演を行い、その心のこもった歌声で多くの観客の心を動かしました。その旅はさらに続き、いま福州市での共演へとつながっています。
福州第16中学の生徒たちと手を取り合い、彼らが選んだ楽曲は中国のバラード「如願(ルー・ユエン/As You Wish)」。異なる言語と背景を持つ若者たちが声を重ね、「太平洋を越える平和への願い」を一緒に歌い上げました。
平和への願いを歌に乗せて
手をつなぎ、声を合わせるというシンプルな行為は、政治や経済の議論とは違う次元で人と人を近づけます。歌い終えたとき、そこにいるのは「中国の若者」と「米国の若者」というラベルではなく、同じメロディーを共有した仲間たちです。
歌詞の一つ一つの意味を完全に理解していなくても、表情やハーモニーから伝わる温度があります。今回の「如願」の共演は、「平和であってほしい」「お互いをよく知りたい」という素朴な願いを、ことばの壁を越えて伝える場になったといえます。
「ボンド・ウィズ・クーリャン」2025中米青少年合唱祭
こうした交流の舞台となっているのが、「ボンド・ウィズ・クーリャン:2025中米青少年合唱祭」です。この合唱祭は、音楽と文化交流を通じて、中国と米国の若者同士のつながりを深めることを目指した取り組みです。
ワン・ボイス・チルドレンズ・クワイアの中国での合唱の旅も、この合唱祭の一環として続いています。福州での共演のあと、今後は再び北京を訪れ、さらに交流を重ねることが期待されています。
若者同士の文化交流がもたらすもの
世界では、国や地域の違いによる対立や分断が語られることも少なくありません。その一方で、今回のような草の根の文化交流は、ニュースの見出しだけでは見えにくい「もう一つの現実」を映し出します。
とくに、子どもや若者が参加するプロジェクトには、次のような意味があると考えられます。
- 互いの言語や文化を直接体験し、教科書だけでは得られないイメージを持てる
- 一緒に歌うという協働作業を通じて、「違いがあっても共に何かを作れる」という実感を得られる
- 帰国後も相手の国のニュースに自然と目が向き、長期的な関心やつながりが生まれる
大きな政策や合意だけが国際関係を動かすわけではありません。今回の中国・米国の若者たちの歌声のように、小さな出会いと共鳴の積み重ねが、長い時間をかけて両国の関係を支える土台になっていくのかもしれません。
福州で響いた「如願」のハーモニーは、「平和を願う心」は国境を越えて共有できることを静かに示しています。中国と米国の若者たちの次の一歩にも、引き続き注目していきたいところです。
Reference(s):
Hand in hand, voice to voice: China-U.S. youth sing for peace
cgtn.com








