中国・米国若者合唱祭で見つけた「第2の故郷」 Pure N Heart歌手の中国体験 video poster
2025年、中国と米国の若者が歌で交流する「2025 China-U.S. Youth Choir Festival」のリハーサルの場で、アメリカの合唱グループ「Pure N Heart」に所属するドメニク・ブランチさんは、中国で思いがけない「第2の故郷」を見つけました。初めて訪れた国でありながら、周囲の温かさに包まれて「自分の家にいるようだ」と感じたというその体験は、国際ニュースの裏側にある、静かな人と人とのつながりを教えてくれます。
音楽でつながる中国と米国の若者
2025 China-U.S. Youth Choir Festivalは、その名のとおり中国と米国の若者たちが合唱を通じて交流するイベントです。2025年には、中国の会場に両国の若者が集まり、合同でステージに立つことを目指してリハーサルが重ねられました。
言葉や育った環境は違っても、同じ楽譜を前にして声を合わせると、自然と距離が縮まります。国際ニュースでは両国関係の緊張が取り上げられることも多いですが、この合唱祭は「若者同士が直接出会う場」をつくる試みでもあります。
Pure N Heartの歌手、ドメニク・ブランチさんとは
ブランチさんが所属するPure N Heartは、アメリカの若者で構成される合唱グループです。国際的なイベントにも参加しているグループで、今回の合唱祭にも代表メンバーとして参加しました。
ブランチさん自身にとって、中国を訪れるのは今回が初めてでした。だからこそ、リハーサルの合間に語った中国への第一印象は、率直な驚きと発見に満ちていました。
初めての中国で感じた「想像以上の温かさ」
ブランチさんはリハーサル中、中国を訪れて印象に残ったのは「人の温かさ」だったといいます。スタッフや指導者、共演する中国の若者たちが、初対面の自分たちに対しても笑顔で声をかけ、細かい気配りを見せてくれたからです。
案内や準備で忙しいはずの人たちが、道に迷わないように気を配ったり、慣れない環境にとまどうメンバーを気づかってくれたりする。その積み重ねが、「遠い国に来た」という緊張を和らげ、「ここにも自分の居場所がある」と感じさせたのでしょう。
ブランチさんは、そうした経験を通じて、「中国は自分にとって、まだよく知らない遠い場所かもしれない」という漠然としたイメージが、実際に出会った人たちの顔と重なり、「あたたかく迎えてくれる場所」へと変わっていくのを感じたと受け止めています。
「家から遠く離れているのに、なぜか落ち着く」理由
今回の合唱祭の経験について、ブランチさんは「まるで自宅にいるようだ」と感じたといいます。もちろん、言葉も文化も食事も、米国の生活とは大きく異なります。それでも「家のように感じられた」のはなぜでしょうか。
その背景には、次のような要素がありそうです。
- 毎日同じメンバーで歌い、失敗も成功も共有することで生まれる一体感
- 音楽という共通の「ことば」を通じて、安心して自分を表現できる空間
- 小さな気遣いや笑顔が積み重なって生まれる、「ここにいていい」という感覚
国や言語を越えても、人が「安心していられる場所」だと感じる条件は大きく変わらないのかもしれません。合唱という共同作業のなかで、ブランチさんはそのことを体感したとも言えます。
若者の文化交流がもたらすもの
2025年の2025 China-U.S. Youth Choir Festivalは、単なる音楽イベントにとどまりません。中国と米国という大きな国同士の関係が複雑さを増すなかで、若者が直接出会い、お互いの「普通の生活」や「当たり前の感情」に触れる場でもあります。
政治や経済のニュースでは「国家と国家」の視点が中心になりますが、実際の国際関係は、こうした小さな出会いの積み重ねでも形づくられています。ブランチさんが感じた「ここにも自分の居場所がある」という感覚は、国と国の間に横たわる心理的な距離を少しずつ縮めていく力を持っています。
音楽、スポーツ、留学、ボランティアなど、形式は違っても「一緒に何かをつくる」経験は、相手を一人の人として見るきっかけになります。合唱祭は、その典型的な例の一つと言えるでしょう。
日本の読者へのヒント:「会いに行く」ことで見える世界
今回のエピソードは、中国と米国の若者の物語ですが、日本で記事を読んでいる私たちにも通じるテーマがあります。それは「情報だけではなく、実際に人に会いに行くこと」の意味です。
ニュースやSNSを通じて、世界の出来事を日本語で素早く知ることができる時代だからこそ、頭のなかのイメージと、実際に会って感じる空気とのギャップは大きくなりがちです。ブランチさんが中国で感じた「想像以上の温かさ」は、そのギャップの象徴とも言えます。
たとえば、次のような小さな一歩からでも、「遠い国」が「顔の見える誰かのいる場所」に変わっていきます。
- 海外旅行や留学で、現地の人とじっくり話してみる
- 日本にいる留学生や外国ルーツの友人と、日常や価値観について対話してみる
- オンラインのプロジェクトやイベントで、国境を越えて協力してみる
「遠い国」を「身近な場所」に変える力
2025年、中国で行われた2025 China-U.S. Youth Choir Festivalのリハーサルの場で、Pure N Heartのドメニク・ブランチさんは「家から遠く離れた場所」で「家のような安心感」を見つけました。その背景には、音楽という共通言語と、人々の静かな優しさがあります。
国際ニュースの見出しだけを追っていると見落としがちですが、世界のあちこちで、こうした小さな交流が積み重なっています。中国と米国の若者たちが歌でつながった物語は、「遠い」と感じる国や地域を、少しだけ身近に想像してみようと思わせてくれる出来事でもあります。
画面越しのニュースに加えて、こうした「人」のストーリーにも目を向けることが、これからの国際社会を考えるうえでの大切なヒントになるのではないでしょうか。
Reference(s):
cgtn.com








