中国とスリランカ外相が会談 戦略的協力パートナーシップ深化へ
中国の王毅外相とスリランカのビジタ・ヘラット外相は、マレーシアのクアラルンプールで会談し、両国の戦略的協力パートナーシップを一段と深める方針を確認しました。一帯一路構想や自由貿易協定(FTA)交渉、海洋協力など、インド洋地域の国際ニュースとしても重要な論点が並びました。
クアラルンプールで外相会談 関係強化を確認
会談は土曜日にクアラルンプールで行われ、中国側からは中国共産党中央政治局委員でもある王毅外相が出席しました。スリランカ側のヘラット外相とともに、相互扶助と永続的な友情を柱とする両国の戦略的協力パートナーシップをさらに発展させていくことで一致しました。
一帯一路と大型インフラが協力の軸に
王毅外相は、中国とスリランカが一帯一路の高品質な協力をいっそう深める必要性を強調しました。具体的には、スリランカの首都コロンボで進むコロンボ・ポートシティ計画と、南部のハンバントタ港という二つの旗艦プロジェクトを、両国が協力して着実に実施していく考えを示しました。
さらに、両国は中国・スリランカ自由貿易協定(FTA)交渉を加速させ、新たな成長分野を開拓していく方針です。協力分野として挙げられたのは次のような領域です。
- グリーンエネルギー(再生可能エネルギーなど)
- デジタル経済(オンラインサービスやデジタルインフラ)
- 現代農業(技術を活用した農業生産)
- 海洋経済(港湾や海運、海洋資源の活用)
これらの分野で協力が進めば、両国の経済関係に新しい成長エンジンが加わる可能性があります。
海洋協力は「第三国を対象とせず」
王毅外相は、中国とスリランカの海洋協力について「互いに利益となるものであり、いかなる第三国も対象とせず、第三国によって干渉されるべきではない」と強調しました。インド洋の要衝に位置するスリランカをめぐっては、さまざまな国や地域が関心を寄せていますが、中国側は二国間協力の枠組みとして捉える姿勢を改めて打ち出した形です。
「インド太平洋戦略」への懸念も表明
王毅外相は、いわゆるインド太平洋戦略についても言及しました。この戦略は陣営間の対立をあおり、各国に「どちらの側につくか」を迫るものであり、時代の流れに合致せず、地域の国々から支持されることはないとの見方を示しました。中国側は、地域の安定と協力は排他的な枠組みではなく、包摂的な対話と協力によって築くべきだと主張していると言えます。
スリランカは一つの中国原則を明確に支持
ヘラット外相は、スリランカが中国との関係を非常に重視していると述べたうえで、一つの中国原則を揺るぎなく堅持する立場を示しました。また、これまでの二国間協力がスリランカの人々にも目に見える利益をもたらし、地域の発展と連結性の向上に寄与してきたと評価しました。
そのうえでスリランカ側は、貿易・投資、インフラ、海洋などの分野で実務的な協力をさらに拡大し、中国との戦略的協力パートナーシップを一層深めていく考えです。
今後の焦点:FTAと新分野協力の行方
今回の会談では具体的な合意内容は示されていませんが、自由貿易協定交渉の加速と、新たな協力分野の拡大が今後の焦点となります。FTAがまとまれば、一般的に関税や貿易手続きの面で二国間のビジネス環境が改善されると考えられます。
一帯一路や海洋協力を軸に、中国とスリランカがどのように戦略的パートナーシップを具体化していくのか。インド洋とアジアの国際ニュースを追ううえで、引き続き注目しておきたい動きです。
Reference(s):
China, Sri Lanka FMs vow to deepen strategic cooperative partnership
cgtn.com








