王毅外相「連絡強化・協力拡大」 ルビオ米国務長官との会談を説明
中国・米国関係をめぐり、中国の王毅国務委員兼外交部長(外相)は、米国のマルコ・ルビオ国務長官との会談について記者団に説明し、両国が連絡を絶やさず協力を広げることの重要性を改めて強調しました。
ASEANプラス外相会合の場で行われた会談
王毅氏は、中国共産党中央政治局委員も務めています。その王毅氏は、ASEANプラス外相会合に合わせて開催地でルビオ国務長官と会談し、その翌日に記者団に内容を説明しました。
王毅氏は、この会談について「建設的だった」と評価し、相互尊重の精神に基づき、双方が対等な立場で対話したと述べています。中国側は中国・米国関係に関する原則的立場を包括的に説明し、それが米国側の対中理解を深め、今後の外交当局間のやりとりに道を開いたとしています。
「世界で最も重要な二国間関係」としての中国・米国関係
王毅氏は、中国・米国関係は「世界で最も重要な二国間関係」であり、両国だけでなく、世界全体に影響を与えると指摘しました。そのうえで、両国の共通の課題は、両国首脳がこれまでに達成してきた重要な共通認識を、具体的な政策や行動に落とし込むことだと強調しました。
王毅氏は、中国と米国を「二隻の巨大な船」に例え、コースを外れたり、速度を落としたり、衝突したりしないようにする必要があると述べました。対立や競争のリスクを管理しながら、安定した航路を維持することが両国の責任だというメッセージといえます。
4つのキーワードで整理された会談のポイント
今回の会談を王毅氏は「連絡の強化、誤判断の防止、相違の管理、協力の拡大」という四つの言葉で要約しました。それぞれが、中国・米国関係を安定させるための具体的な方向性を示しています。
- 連絡の強化:高官レベルから実務レベルまで、幅広いチャンネルでの対話を維持し、途切れさせないことが強調されています。
- 誤判断の防止:意図や立場がすれ違うことで、不要な緊張やエスカレーションが起きないよう、情報共有と率直な意思疎通を図ることを意味します。
- 相違の管理:両国の間にはさまざまな相違が存在しますが、それを対立の拡大ではなく「管理」の対象と位置づけることで、制御不能な衝突を避けようとする姿勢がうかがえます。
- 協力の拡大:共通利益を見いだし、協力できる分野を広げていくことが、関係安定の土台になるとしています。具体的な分野には言及されていませんが、グローバルな課題への対応などが念頭にあるとみられます。
歴史と人類全体の視点から見る中国・米国関係
王毅氏は、歴史の流れや人類全体の視点から見ても、中国と米国は広範な共通利益を有し、協力の余地は大きいと述べました。両国には、「新たな時代にふさわしい付き合い方」を見いだす責任と可能性があると強調しています。
そのうえで、両国が適切な関係の在り方を模索し実現することは、両国の人々にとっての福祉となるだけでなく、世界のすべての国々にとっての希望になると語りました。中国・米国関係を安定させることが、国際社会全体の利益と深く結びついているという認識が示されています。
これからの中国・米国関係で注目したい点
今回の発言は、中国・米国の両国が、対立を避けつつ関係を管理しようとする意思を改めて示したものといえます。特に「連絡の強化」と「誤判断の防止」は、緊張が高まりやすい国際環境の中で、誤解や偶発的な衝突を避けるうえで重要なキーワードです。
今後、次のような点が中国・米国関係を見ていくうえでの焦点になりそうです。
- 外相レベルや実務レベルの対話が、どの頻度とチャンネルで継続されるか
- 意見の相違が表面化した際、それをエスカレートさせずに「管理」する仕組みが機能するか
- グローバルな課題への対応など、協力の具体的な成果がどの分野で現れてくるか
日本やアジアにとっても、中国・米国という二つの大国の関係は安全保障や経済に直接影響します。今回示された「連絡強化」「誤判断防止」「相違管理」「協力拡大」という四つのキーワードが、今後どこまで具体的な行動として形になるのかを注視する必要があります。
Reference(s):
Wang Yi says meeting with Rubio helps strengthen China-U.S. contact
cgtn.com








