国連インターンから10年:ニューヨーク本部で見た多様性と非暴力の象徴
国際ニュースを日々チェックしていると、現場の空気感まではなかなか伝わってきません。2015年にニューヨークの国連本部でインターンをしていた一人の若者の記憶から、文化的多様性と平和のメッセージをあらためて考えてみます。
2015年、国連本部のインターンとして過ごした日々
2015年、ニューヨークにある国連本部でのインターンとして撮影された一枚の写真には、今よりもずっと若い自分の姿が写っています。あれから10年がたった今も、その時間への強いなつかしさが心に残っています。
当時の国連本部では、世界各地から集まった人たちと毎日のように出会いました。国籍も信じるものもさまざまなのに、互いを尊重し合い、親切に接する空気が当たり前のようにありました。そこで、文化的多様性の力と「違いの中の調和」の美しさを、言葉ではなく体験として学ぶことができました。
- 異なる国や地域から来た仲間と協力して仕事を進めること
- 宗教や価値観の違いを前提にしながらも、共通の目的を見いだすこと
- 相手の背景を理解しようとする一歩が、信頼につながること
国際ニュースを日本語で追いかけているだけでは見えにくい「現場の空気」が、そこには確かにありました。
国連本部前の『Non-Violence』が伝えるもの
その写真には、国連本部の前に立つ彫刻『Non-Violence』、別名『The Knotted Gun』も写っています。銃身が固く結ばれたこの作品は、暴力を拒否し、平和を求める世界共通のメッセージを象徴しています。
ねじれた銃が投げかける問い
銃は本来、人を傷つける力を持つ道具です。しかし、『Non-Violence』に描かれた銃は、銃身が結び目になっているため、撃つことができません。その姿は、力を持っていても、あえて使わないという選択がある、という事実を静かに示しているように見えます。
ニューヨークの国連本部に立つこの像は、毎日多くの人が行き交う玄関口で、次のようなメッセージを発しているように感じられます。
- 暴力に頼らない道を探すことは、弱さではなく、成熟した選択であること
- 違いを理由に相手を排除するのではなく、対話によって理解を深めること
- 個人のレベルでも、社会のレベルでも、平和は日々の小さな選択から始まること
あれから10年、写真が教えてくれること
インターンをしていた2015年から、気がつけば10年が過ぎました。世界のニュースを見ていると、今もなお対立や暴力の場面がしばしば取り上げられます。だからこそ、国連本部で体験した多様性の尊重や、『Non-Violence』が象徴する非暴力の姿勢は、2025年の今も意味を失っていません。
一枚の写真を見返すたびに、次のような問いが浮かび上がります。
- 自分は、目の前の「違い」とどう向き合っているだろうか
- 言葉や行動で、知らないうちに誰かを傷つけていないだろうか
- 対立を深めるのではなく、橋をかける選択肢を取れているだろうか
私たちの日常でできる小さな「非暴力」
すべての人が国連本部で働くわけではありませんが、その精神を日常に生かすことはできます。たとえば、次のような小さな実践です。
- SNSで意見が分かれたとき、相手を攻撃する代わりに、背景をたずねてみる
- 職場や学校で、少数派の意見がかき消されそうなときに耳を傾ける
- 「敵」や「味方」といった単純な分け方を手放し、グラデーションで物事を見る
国際ニュースを日本語で読む私たち一人ひとりが、このような視点を持つことは、遠い世界の出来事を「自分ごと」として受け止める第一歩になります。
スマホの中の一枚から始まる対話
スマートフォンに保存された一枚の写真が、10年前の国連本部での記憶を呼び起こし、今の世界や自分の振る舞いを見つめ直すきっかけになっています。もしニューヨークの国連本部を訪れる機会があれば、この『Non-Violence』の前で足を止め、自分にとっての平和とは何かを考えてみるのも良いかもしれません。
そして、その気づきを家族や友人、オンラインコミュニティで共有するとき、国際ニュースは単なる情報ではなく、次の一歩を考えるためのヒントへと変わっていきます。
Reference(s):
cgtn.com








