重慶の夜空に1500機ドローン 西部低空経済博覧会
重慶の夜空に1500機ドローンが描いた低空経済の未来
国際ニュースやテクノロジーの動きを日本語で知りたい読者に向けて、中国本土の重慶で行われたドローンと低空経済のイベントを紹介します。2025年の夏、夜空を埋め尽くすドローンショーが、新しい空の産業である低空経済への期待を象徴しました。
中国本土・重慶で開催された西部低空経済博覧会
2025年7月11日から13日にかけて、重慶市の双桂湖国家湿地公園で第1回西部低空経済博覧会が開かれました。会場の上空では、1500機のドローンが夜空を彩るライトショーが行われ、来場者の視線を集めました。
会期中の主なプログラム
博覧会では、低空経済に関連する多様なプログラムが用意されました。
- 1500機によるドローンライトショー
- 低空経済の発展をテーマにした会議
- 各種航空機や関連機器の展示
- 航空を題材にした講演やトークイベント
- 子どもから大人までを対象とした科学教育セッション
ドローンショーのような視覚的な演出と、会議や講演といった議論の場を組み合わせることで、技術と社会を結びつけて考える場がつくられたと言えます。
低空経済とは何か
低空経済とは、おおむね高度1000メートル以下の低い空域を活用した経済活動を指す言葉として使われています。ドローンによる荷物配送やインフラ点検、空撮、小型航空機を使った観光や移動サービス、防災支援や農業支援など、多様な応用が想定されています。
今回の西部低空経済博覧会のように、ドローンショーや航空機展示といったイベントは、まだ具体的なイメージを持ちにくい低空経済を、一般の人々が直感的に想像しやすくするための入り口になっています。
なぜ西部地域で低空経済が重視されるのか
中国西部は、山地や湖沼、都市開発が混在する地域が多く、地形的な制約を受けやすい一方で、空の利用によって新しい移動や観光、物流の形を生み出せる余地があります。重慶で西部低空経済博覧会が初開催された背景には、こうした地域特性があります。
低空経済の整備が進めば、道路や鉄道だけでは届きにくい場所にもサービスを届けやすくなり、人やモノの流れを柔軟にすることが期待されています。西部地域から始まる試みは、今後の都市づくりや地方の活性化にも関わるテーマとなりそうです。
教育と市民参加の側面
博覧会では、航空をテーマにした講演や科学教育セッションも行われました。ドローンや航空機を間近に見る体験は、若い世代にとって理科教育や工学分野への関心を高めるきっかけになります。
低空経済は、技術や産業の発展だけでなく、空の安全、プライバシー、環境への影響など、社会全体で議論すべき課題も含んでいます。このようなイベントに市民が参加することで、ルールづくりや制度設計への理解が少しずつ広がっていく可能性があります。
私たちが押さえておきたいポイント
重慶での西部低空経済博覧会を、日本に住む私たちが国際ニュースとして見るとき、次のような点がヒントになります。
- 大規模なドローンショーなどのエンターテインメントが、新しい技術への関心を高める役割を果たしていること
- 博覧会という形式で、産業界、研究者、行政、教育の現場が一体となり、低空経済をテーマ化していること
- 低空経済が、都市の利便性向上だけでなく、自然環境を生かした地域づくりとも結びつけて考えられていること
空をどのような公共空間として扱い、どのように暮らしや産業に生かしていくのかという問いは、中国本土の重慶だけでなく、アジア各地や日本にとっても共通のテーマです。次にドローンや低空経済に関するニュースを目にしたとき、重慶での1500機のドローンショーを思い出しながら、その意味を自分なりに考えてみるきっかけにしてみてはいかがでしょうか。
Reference(s):
1,500 drones light up Chongqing at low-altitude economy expo
cgtn.com







